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中国・新聞改竄の部長は「原稿が書けない」

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「もの言う新聞」として人気が高い中国の「南方週末」の新年号が当局に改竄(かいざん)された。猛反発した記者たちへの支持が広がり、「言論の自由」を求める声が強まっている。

 新年の祝辞として、憲法に基づく政治の大切さを訴えた内容を掲載する予定だったところ、直前になって同紙編集長と副編集長が宣伝部から突然呼び出され記事の書き直しを命じられた。

 休暇明けの3日になってこの事実を知った編集者や記者らは不満を爆発させ、中国版ツイッター「微博」で、編集部として抗議の声明を出し、4日にはOBらが宣伝部の庹震(トゥオ・チェン)部長(53)の辞任を求める公開書簡を発表した。

 庹氏とはどのような人物なのか。彼をよく知る元同僚らの証言によると、庹氏は1982年、武漢大学経済学部を卒業し、経済日報に入社した。

「原稿が書けず、出来が悪い」

 経済日報で十数人の同期入社組の中での評価だ。財政や物流の担当といった花形部門ではなく、政治関連記事の担当に回された。

 だが、82年入社組は文化大革命終了後初の大学卒業生で、誰もが比較的容易に出世できた。記者として評価されなかった庹氏は、地方の支局を管理する部署の副部長になり、地方政府を賞賛する記事を積極的に掲載したり、頻繁に地方支局員を接待したりして、地歩を固めたという。その後はトントン拍子で出世を重ね、05年に総編集長に上り詰める。

 総編集長になってからは、当局の意思に沿うように、過剰なまで記事をチェックするようになる。すべての記事を自分で読んで、一字たりとも自身の意に沿わなければボツにした。

 このような庹氏の姿勢は、上層部には忠実で仕事熱心と受け取られた。新華社副社長を経て広東省党委宣伝部長に転任するとき、「当局に批判的な広東メディア引き締めのために送り込まれた」との見方もあった。

AERA 2013年1月21日号


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