東京都内の公立小学校が、ママ友の会合に「禁止令」を出していた。アエラが報じたこのニュースに、大きな反響が巻き起こっている。母親や子どもにとっては深刻なこの問題を、PTAはどう考えているのか。

 東京都小学校PTA協議会の新谷珠恵会長は、同様のトラブルを抱える学校が、各区に1校程度はあると見る。

受験がからむ場合が多く、毎朝ネズミの死骸が玄関に置かれている、合格した子の親になりすまして入学辞退の電話をするなどの嫌がらせはよく聞きます。禁止令を喜ぶ親のほうが多いと思いますが、本来ならPTAの名前で保護者へお願いするべきです。学校が自粛を求めるのは筋違いだと思いますが、事情があったのかもしれません」

 新谷さんがPTA会長を務めた小学校では、親同士のつきあいと子ども同士のつきあいを分けて、情報管理を徹底させた。

「特に第1子で、親も未熟な幼稚園の頃は、自分の子どもに一生懸命になりすぎてしまう気持ちはわかります。でも、自分の評価のために子どもを道具にしていないか考えてほしい。親が自分で気づかなければ、周囲が何を言っても変わりません」

 親へのアドバイスは(1)特定のグループに入るならリーダーの特性を見極める(2)嫌なら離れる(3)関係がこじれてしまったら相手とその子どもの良いところを探し、一生懸命な気持ちを認めてあげることだという。

AERA 2012年10月22日号