中小企業「数学難問」と「パソコン贈呈」で東大生獲得 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

AERA dot.

中小企業「数学難問」と「パソコン贈呈」で東大生獲得

このエントリーをはてなブックマークに追加

 正四面体を、体積の等しい4個の四面体に分割する方法は何通りありますか?

 こんな数学の難問を、優秀な学生に出会うための「仕掛け」にしているのが、3次元CADのデータ交換ソフト開発を中心に事業を展開しているエリジオン(静岡県浜松市)だ。

 開発部門では入社3年目の多田康政さん(25)が、長大なプログラムが表示されたディスプレーと対峙していた。

 東京大学の学生時代、多田さんは当初、周りの仲間と同様に大企業中心の就職活動をしていた。しかし中盤にさしかかると、規模の大きな会社で働く自分の姿を想像するたび、違和感が広がった。

 それには学生時代のアルバイト経験が根っこにある。大手と小規模の双方の会社で働き、小さな会社では自分の提案が次々に採用された経験があった。

「自分は小さな企業こそ向いているのでは」

 そこにタイミングよく、ベンチャー企業の合同説明会が開催されて参加。エリジオンを知った。自分が働きやすいと感じた小規模な組織であることに加え、得意の数学を直接活かせる、ということに心が動いた。

 エリジオンは、在籍する71人の社員の約半数が東大出身者だ。数学の難問は、学生に送る会社説明会告知のダイレクトメールにも載せている。

「正解者には抽選でパソコンを贈呈」

 そう書き添えると、入社意欲に関係なく応募する学生がいる。そこから入社につながった社員も少なくない。

 小寺敏正社長は、「東大」に強くはこだわっていない。

「優秀であれば、どの大学の出身者にも入社してもらいたい。ただ、効率よく『天才』を採用したいと思っています」

AERA 2012年10月8日号


トップにもどる AERA記事一覧

続きを読む

関連記事関連記事

このエントリーをはてなブックマークに追加
あわせて読みたい あわせて読みたい