張本勲が語る イチローにあって、松井秀喜になかったもの

2013/11/01 09:00

張本氏は、同意見であった当時の長嶋監督に2回頼まれ、新人当時の松井氏に上下動を矯正するための「すり足打法」を教えようとした。しかし、これがなかなか上手くいかなかった。



一方、同時期に活躍したイチローは、河村健一郎氏(現阪神タイガースコーチ)の指導のもと、「振り子打法」に出会うことができた。「振り子打法」も 打者の視点が動く打ち方だが、むしろそれは、イチローの持つ素質と独特のリズム感を最大限に生かすことができる「正しい技術」であった。それを身につけることができた上に、彼はヒットを打つことに徹したからこそ、日米通算4000安打の大記録を成しえたのである。



「結局、松井は『すり足打法』を身に付けることができなかった。一時、長嶋監督の指導もあって右足の上下動が小さくなり、ホームラン王を3回獲ったが、アメリカに行ってまた元に戻ってしまった。彼が正しい技術を身につけていたらどんなことになっていたか、今でも夢に見るくらい、もったいなかったと思う。きっと、日本でもメジャーでも球史に残る偉大な記録を残したに違いない。人の成長を考えた時、正しい技術というのは、それほどに重要な要素なのだ」

プロフェッショナル 勝者のための鉄則55

張本勲著

amazon
プロフェッショナル 勝者のための鉄則55
1 2

あわせて読みたい

  • よい子のみんなはマネしちゃダメ? “個性的な”打撃フォームでオーダー組んでみた

    よい子のみんなはマネしちゃダメ? “個性的な”打撃フォームでオーダー組んでみた

    dot.

    1/13

    イチローは松井秀喜を凌ぐ、稀代のホームランバッターだったのではないか?

    イチローは松井秀喜を凌ぐ、稀代のホームランバッターだったのではないか?

    dot.

    4/22

  • 「本当に効果あるの?」 “超独特”なトレーニングで技術を磨いた選手たち

    「本当に効果あるの?」 “超独特”なトレーニングで技術を磨いた選手たち

    dot.

    3/24

    84歳で死去した名将・野村克也さんの最後の夢は「侍ジャパン監督」

    84歳で死去した名将・野村克也さんの最後の夢は「侍ジャパン監督」

    週刊朝日

    2/11

  • 「平成」を代表する最強の左打者は誰だ?

    「平成」を代表する最強の左打者は誰だ?

    dot.

    4/26

この人と一緒に考える

コラムをすべて見る

コメント

カテゴリから探す