韓国メディアも大谷の活躍を連日大きく取り上げた
韓国メディアも大谷の活躍を連日大きく取り上げた

 侍ジャパンが14年ぶりの頂点に立った今回のWBCは野球ファンだけでなく、普段メジャーやプロ野球を見ない視聴者も夢中になった。その主役は大谷翔平だ。投打で大活躍し、「3番・指名打者」でスタメン出場した決勝・米国戦では1点リードの9回に守護神でマウンドへ。エンゼルスの同僚でメジャー球界を代表する強打者のマイク・トラウトを空振り三振に仕留め、喜びを爆発させた。

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 侍ジャパンを取材するスポーツ紙記者は、「ドラマや漫画でもこんな劇的な展開は描けない。完全に大谷劇場でしたね。決勝ラウンドは米国のマイアミで開催されたので完全アウェーの空気でしたが、大谷がマウンドに上がった時の盛り上がりは凄かった。試合後には侍ジャパンのメンバーたちに、大観衆がスタンディングオベーションで拍手を送っていました。感動的な光景でしたね」と振り返る。

 大谷の活躍はお隣の韓国でも大きな反響を呼んだ。08年の北京五輪で金メダル、09年のWBCで準優勝と国際大会で強さを見せ、「日本の好敵手」として知られていた韓国だが、近年は精彩を欠いている。13、17年のWBCでいずれも1次ラウンド敗退。21年の東京五輪も準決勝で日本に敗れると、3位決定戦でドミニカ共和国に敗れてメダルを逃した。

 今大会は韓国系米国人のトミー・エドマン(カージナルス)、キム・ハソン(パドレス)とメジャーでプレーする二遊間コンビを招集するなど、復活に向けて闘志を感じたが、課題の投手陣が機能しなかった。1次ラウンドの初戦・豪州戦で7-8と敗れると、2戦目の日本戦は3回に先発のダルビッシュ有(パドレス)から3点を先制したが、直後に4点を奪われて逆転を許した。その後は救援陣が打ち込まれて一方的な展開に。4-13と大敗を喫して2連敗。3大会連続で1次ラウンド敗退となった。

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