ハリー王子夫妻(AP/アフロ)
ハリー王子夫妻(AP/アフロ)

 ハリー王子とメーガン妃が繰り広げる英王室批判が、チャールズ国王の怒りに火をつけた。夫妻に与えた英国の邸宅を没収すると伝えたら、思わぬ反撃を受けて想定外のプレゼントをする始末。優柔不断な国王の態度に、英国民の不満が募る。

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 ハリー王子(38)が回顧録『スペア』を出してから2カ月余り。英国では発売初日に40万部を捌き、その後も売れ続けている。だが王子とメーガン妃(41)の人気は急降下し、回復する見込みはない。

 そんな夫妻に強烈なパンチをお見舞いしたのが、米国の人気アニメ番組「サウスパーク」だ。

 サウスパークは米国で1997年に放映が始まった。著名人などを痛烈に皮肉る大人向けの内容で、優れたテレビ番組に贈られるエミー賞に5回選ばれている。そんな人気番組が、夫妻のような“お騒がせセレブ”を放っておくワケがない。

 2月15日に放映した番組は架空の「カナダ王室」が舞台。王子とその妻が登場し、カナダを離れて「私たちはプライバシーが欲しい」「私たちを見ないで」と書いたプラカードを掲げて世界ツアーに繰り出した。プライバシーの尊重を求める一方で、人目を集めようと騒ぐ矛盾は、ハリー王子夫妻にそっくりだ。

“元ネタ”はもちろん、昨年12月にネットフリックスで配信されたドキュメンタリー「ハリー&メーガン」だろう。サウスパークの皮肉が図星だったのか、メーガン妃は動揺し、裁判に持ち込むと予想された。だが夫妻の弁護団は訴えるに値しないとした。

 そんな夫妻にさらなる追い打ちをかける出来事が起きた。チャールズ国王(74)が夫妻に対し、ロンドン郊外のウィンザー城領地内にある邸宅「フロッグモア・コテージ」の明け渡しを求めていたことが明らかになったのだ。

 この邸宅は夫妻が結婚したとき、エリザベス女王から贈られた。当初はロンドン中心部にあるケンジントン宮殿内のアパートをあてがわれた。ウィリアム皇太子(40)一家が暮らすアパートの隣で、メーガン妃が王室の慣習などをキャサリン皇太子妃(41)に尋ねるのに都合がよいとの配慮だった。

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多賀幹子

多賀幹子

お茶の水女子大学文教育学部卒業。東京都生まれ。企業広報誌の編集長を経てジャーナリストに。女性、教育、王室などをテーマに取材。執筆活動のほか、テレビ出演、講演活動などを行う。著書に『英国女王が伝授する70歳からの品格』『親たちの暴走』など

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