藤原季節「この先も演じることの恥じらいみたいなものは、持っていたい」 (1/3) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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藤原季節「この先も演じることの恥じらいみたいなものは、持っていたい」

菊地陽子週刊朝日
映画「のさりの島」は、29日からユーロスペースほか全国順次公開(c)北白川派

映画「のさりの島」は、29日からユーロスペースほか全国順次公開(c)北白川派

藤原季節 [撮影/写真部・加藤夏子、ヘアメイク/中村兼也(Maison de Noche)、スタイリング/八木啓紀]

藤原季節 [撮影/写真部・加藤夏子、ヘアメイク/中村兼也(Maison de Noche)、スタイリング/八木啓紀]

 醸し出す雰囲気にも、発言にも、独特の繊細さが滲む。話題作への出演が続く若手実力派俳優の藤原季節さん。昔から続く、“その場所になじめない感覚”をむしろ武器に、小さな自信を積み重ねていく。

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 いいことも悪いことも、すべては天からの授かりもの。だから目の前にあるものは否定せずに受け入れる──。「のさり」とは、そんな意味で使われる熊本県天草地方の言葉である。映画「のさりの島」では、“オレオレ詐欺”をしながら旅をする若者と、彼を孫として招き入れた老女との共同生活がゆったりとしたテンポで描かれる。2019年3月に撮影されたこの作品は、20年1月に84歳で亡くなった原知佐子さんの遺作となった。

「コロナの影響で映画の公開が延びてしまったんですが、山本(起也)監督は、『コロナ禍の状況も、一つの“のさり”と捉えられるかもしれない』とおっしゃってました。僕も、コロナ禍を経験したことで、この映画の持つ本当の力に光が当たったような気がしています。地方の寂れたシャッター街が舞台で、嘘を通して出会った登場人物たちが、本当の感情や救いを探している。こんな時代だからこそ、必要としてくれる人がいるんじゃないかと」

 主人公を演じた藤原さんは、昨年12月、第42回ヨコハマ映画祭で最優秀新人賞を受賞した、注目の若手俳優だ。現在放送中の大河ドラマ「青天を衝け」にも、水戸藩士の藤田小四郎役で出演している。出身は北海道。1年の浪人生活を経て、東京の大学に進学すると、そこで学生演劇にのめり込んだ。

「俳優を志したのは、6歳か7歳のときです。映画の『マトリックス』を初めて観て、一瞬で映像の世界に魅了されて。『将来はアクションスターになる!』と心に誓って、アーノルド・シュワルツェネッガーとか、トム・クルーズ、ジャッキー・チェンと、アクション映画ばかり観ていました」

 大河ドラマ「武蔵 MUSASHI」を観て、宮本武蔵にも憧れた。


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