高岡早紀“28歳”絶叫セルフ殴打の狂気 「たまらなく似合う」とウォッチャー 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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高岡早紀“28歳”絶叫セルフ殴打の狂気 「たまらなく似合う」とウォッチャー

連載「てれてれテレビ」

カトリーヌあやこ週刊朝日#カトリーヌあやこ
カトリーヌあやこ・漫画家&TVウォッチャー

カトリーヌあやこ・漫画家&TVウォッチャー

イラスト/カトリーヌあやこ

イラスト/カトリーヌあやこ

 漫画家&TVウォッチャーのカトリーヌあやこ氏が、「リカ~リバース~」(フジテレビ系 土曜23:40~)をウォッチした。

【画像】絶叫も狂気も似合う女優とは?ドラマ「リカ~リバース~」のイラストはこちら

*  *  *
 高岡早紀が「28歳です」と言い張り、狙った純愛ターゲット及びその周囲の人間をブッ殺しまくる、あの恐怖のリカちゃんが帰って来た。

 設定は30年ほど前。今回高岡は、15歳の梨花(田辺桃子)の母親・麗美を演じている。登場早々に言い放つ「雨宮麗美、28歳です」。嗚呼(ああ)、この親にしてこの子あり。

 そして24歳でも32歳でもない、なんでいつも28歳なんだ。28歳にうらみでもあるのか。

 代々医者の家系だという雨宮家。薔薇(ばら)の咲き乱れる美しい庭。壁紙やカーテン、ベッドカバーに枕カバー、麗美が身に着けるワンピースやハンドバッグまで豪奢(ごうしゃ)な花柄。

 艶然(えんぜん)と微笑(ほほえ)む麗美からかもし出される昭和のホラー漫画感。古い洋館を借りてロケしているのか、壁紙の下の方がけっこうボロボロ。その朽ちた様子すら、物語の雰囲気に合っている。

 一見幸福そうに見える雨宮家に流れるどこか不穏な空気。時折「チッ」と舌打ちする麗美。浮気ざんまいの医者である夫・武士(純烈の小田井涼平)。突然行方不明になった娘の家庭教師・千尋(阿部純子)。

 思わせぶりに映る柔らかな庭の土。ぐつぐつと煮込まれるミートソース。

 麗美は双子の姉妹・梨花と結花(山口まゆ)を板の間に正座させる。試験で100点満点を取れなかったからだ。

「私たちは完璧じゃないとダメなの」

 激しく振り下ろされる靴ベラ。ビシィッ。「お願い、お願い! お願いいいいいいいっ!」

 麗美は絶叫しながら何度も何度も靴ベラでたたきまくるのだ、娘じゃなくて自分の腕を! 高岡早紀の狂気劇場一人舞台がもう最高。そこに流れるのは「人形の家」のカバー曲。ビバ昭和。

 先日バラエティー番組で、高岡が「真剣に掃除機がほしい」と家電量販店に行くのを見たんだけど。最新型の掃除機をさんざん試して、山ほど説明してもらったあげく選んだのが、二升炊ける炊飯器みたいな業務用掃除機。

「これが気に入ったの。ウチにぴったり」と、高岡に言われたら、もう誰も止められない。

 たとえ「28歳です」と言われても、むやみに「またまた」とかつっこめない空気感。いきなり絶叫しながら靴ベラでセルフ殴打、そんな理不尽がたまらなく似合う。それが女優・高岡早紀。

カトリーヌあやこ/漫画家&TVウォッチャー。「週刊ザテレビジョン」でイラストコラム「すちゃらかTV!」を連載中。著書にフィギュアスケートルポ漫画「フィギュアおばかさん」(新書館)など

週刊朝日  2021年4月9日号


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カトリーヌあやこ

カトリーヌあやこ/漫画家&TVウォッチャー。「週刊ザテレビジョン」でイラストコラム「すちゃらかTV!」を連載中。著書にフィギュアスケートルポ漫画「フィギュアおばかさん」(新書館)など。

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