【赤字自治体】“優等生”東京に暗雲 コロナで「交付団体」転落もゼロじゃない? (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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【赤字自治体】“優等生”東京に暗雲 コロナで「交付団体」転落もゼロじゃない?

池田正史週刊朝日
東京都の小池百合子知事 (c)朝日新聞社

東京都の小池百合子知事 (c)朝日新聞社

都道府県の主要な財政指標ランキング (週刊朝日2021年3月19日号より)

都道府県の主要な財政指標ランキング (週刊朝日2021年3月19日号より)

「財政力指数」「経常収支比率」「実質公債費比率」「将来負担比率」「財政調整基金の残高」いずれの指標でも断トツの余力を誇る東京。「厳しい財政環境の中にあっても、都政に課せられた使命を確実に果たしていく予算。持続可能な財政基盤を堅持しながら、これまで以上にメリハリを利かせることができた」

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 東京都の小池百合子知事は、一般会計で7兆4250億円と過去2番目の規模となった21年度予算案をこう評価した。

 だが、財政力の“優等生”とはいえ、予断を許さない。予算規模はさらに増える可能性があるからだ。実際、20年度はたびたび補正予算を組み直し、最終的に当初予算から2兆円以上もふくらんだ。東京五輪・パラリンピックの開催がどうなるのかも、21年度の都財政にとって不透明な要因となっている。

 都政や自治体の事情に詳しい中央大学の佐々木信夫名誉教授は指摘する。

「20年度決算では新型コロナの感染率の高い大都市を抱えた東京圏や中部圏、関西圏の都府県で、経常収支比率や実質公債費比率の悪化が懸念されます。固定経費の増加と税収の減少の“ダブルパンチ”で財政はかなり厳しくなるでしょう」

 都は今年1月、20年度の都税収入が当初予算から1900億円減り、5兆2500億円前後になる見通しだと発表した。税収減による財源不足を補うため、「減収補てん債」を1千億円程度発行するという。同債の発行は、東日本大震災の影響があった11年度以来のことだ。

 都は地方交付税の不交付団体なので、国の赤字国債にあたる臨時財政対策債が発行できない。同債を発行できるのは、地方交付税が配られる自治体に限られるからだ。今回集める減収補てん債も、文字どおり、税収減の穴埋めに発行するものだ。通常の都債はまだ発行できる余地があるものの、返済の負担を将来に回すことになるので、やみくもに増発できない。

 苦心の跡は、都の財政調整基金に見てとれる。20年度は、新型コロナ関連で休業要請に応じた事業者への最大100万円の協力金などに対し、2兆円以上の予算を投じてきた。基金はその主要な財源の一つとなった。1月29日時点の見通しでは、残高は19年度末(20年3月末)の9345億円から、20年度末(21年3月末)には2298億円まで減るという。


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