田中将大が“日本のマウンド”に即対応できる理由 東尾修が指摘 (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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田中将大が“日本のマウンド”に即対応できる理由 東尾修が指摘

連載「ときどきビーンボール」

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ヤンキースからフリーエージェントになり楽天復帰が決まった田中将大 (c)朝日新聞社

ヤンキースからフリーエージェントになり楽天復帰が決まった田中将大 (c)朝日新聞社

 MLBから古巣・楽天に復帰する田中将大選手。西武ライオンズの元エースで監督経験もある東尾修氏は、田中選手の体の使い方について語る。

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 投手にとって、傾斜のあるマウンドで投げる以上、傾斜の中での体の使い方を身につけなければ、一段上のステージには上がれない。先週は下半身の強化について取り上げたが、体をいくら鍛えても、マウンドとうまく付き合えない投手ではいけない。

 そういうと、「ブルペン投球を行う時間=球数」という議論になる。ただ、その球数だって、力の入れ具合で肩、ひじの消耗度は変わる。タオルを持ったシャドー投球でもいい。傾斜の中でどうやって体を使うか、どう体重移動をスムーズに行うかを、特に若手は考えてもらいたい。

 よく「キャンプで2千球」とか球数を設定する投手がいる。個人の努力目標としてならいいが、その2千を漠然とクリアするだけなら意味がない。そして、人間なのだから日々体調が変わる。投げる体ができて、ブルペンに入って体調がいいのなら、投げ込みデーにすればいいし、逆に調子が悪いのなら、思い切ってやめるといったことも必要だ。それがシーズン中の自身の状態を見極める引き出しにもなり得るというものだ。球数設定をクリアすることだけに意味はない。

 傾斜の中で体の使い方を身につけることは難しい。投手個々の体の特徴で、動きも変わるからだ。身体を強化して筋肉量が変われば、動き方は変わる。だから、どんな一流の投手でも、ブルペンで確認することは多いし、昨年の巨人・菅野智之のように新たな投球フォームを模索する。打者もそうだろうが、自身の体に合わせ、毎年、マイナーチェンジをしなければならない。

 巨人の1軍投手チーフコーチ補佐に就任した桑田真澄はテレビのインタビューで「僕自身は、投げないと投げるスタミナはつかないと思う。これは平地で投げていてはダメ。ピッチャーというのはマウンドという傾斜でプレーするわけですから。当然、ブルペンに入る回数、投げる球数は増えていきますよ」と話していた。様々なトレーニング理論、強化の仕方はあっても、最後はマウンドで体を使って腕を振るのが投手である。


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