波瑠が演じる非濃厚接触の恋 デートの本音は「めんどくさー」 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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波瑠が演じる非濃厚接触の恋 デートの本音は「めんどくさー」

連載「てれてれテレビ」

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カトリーヌあやこ週刊朝日#カトリーヌあやこ
カトリーヌあやこ・漫画家&TVウォッチャー

カトリーヌあやこ・漫画家&TVウォッチャー

イラスト/カトリーヌあやこ

イラスト/カトリーヌあやこ

 漫画家&TVウォッチャーのカトリーヌあやこ氏が、「#リモラブ」(日本テレビ系 水曜22:00~)をウォッチした。

【「#リモラブ」のヒロイン 波瑠さんのイラストはこちら】

*  *  *
 ドラマの副題は「~普通の恋は邪道~」。まぁ不倫尽くしの「恋する母たち」(TBS系)みたいに「邪道の恋が普通」なんてドラマもありますが。

 コロナ禍ですっかり「普通」が難しくなった世の中。この物語のヒロインは企業内診療室勤務の産業医・大桜美々(波瑠)だ。完璧主義で口を開けば「ソーシャルディスタンス!」。

 出会った男には、すぐ食べ物のあだ名をつける(しなびたキャベツとか豚骨ラーメンとか)。そのくせ自分のことは「フランス料理と呼ばれた女」などと言う、なかなかの高飛車っぷり。

 そんな彼女が、SNSで「檸檬」と名乗る男に恋をする。その男は同じ社内にいるらしい。

 さて、最近の恋愛ドラマといえばコテコテの少女漫画的展開が主流だ。やたらドS系のイケメンがツンのくせにすぐデレて、壁ドーン、頭ポーンにあごクイッと、スキを見せれば濃厚接触。そんなソーシャルじゃないディスタンスのドラマに比べると、本作はまじ真逆。

 なんせ美々先生は、年下社員・五文字(間宮祥太朗)とデートをしても、漏れる心の声は「めんどくさー。疲れるなー」。

 イチャコラよりも早く帰って、推しの配信「インド飯ジャーニー」の動画が見たい。わかる、気を使うデートよりも、部屋着でダラーッと見るインド動画、わかりすぎる。

 これは心のディスタンスの物語だ。ちゃんと適切な距離を取りましょうと言われる前から、人との適切な心の距離がわからない。

 ましてや普通の関係から、恋愛関係への距離なんて簡単に測れない。ドンでもない、ポンでもない。「SNSでつながって、茶飲み友達のようにたわいないおしゃべりをする」距離感が、むしろちょうどいいって人もいる。

 想(おも)い人「檸檬」の正体は、以前美々先生が「命より大事なもの、ありますか?」と問いかけた時、「あると思います」と答えた社員・青林(松下洸平)だった。へたれ~っとした典型的な草食系男子・青ちゃん。

 美々先生から「私はあなたの命より大事なものになりたい!」なんてズバリ告白されても、押されっぱなしの青ちゃん。

「あると思います」と言えど、エロ詩吟に行かない恋、即全裸にならない恋も「あると思います」。いや普通ならないわ、エロ詩吟にも即全裸にも。

カトリーヌあやこ/漫画家&TVウォッチャー。「週刊ザテレビジョン」でイラストコラム「すちゃらかTV!」を連載中。著書にフィギュアスケートルポ漫画「フィギュアおばかさん」(新書館)など

週刊朝日  2020年12月11日号


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カトリーヌあやこ

カトリーヌあやこ/漫画家&TVウォッチャー。「週刊ザテレビジョン」でイラストコラム「すちゃらかTV!」を連載中。著書にフィギュアスケートルポ漫画「フィギュアおばかさん」(新書館)など。

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