楽しい学校再開のはずが、うつや不登校に苦しむ子どもたち  「頑張れ」のかけ声は絶対ダメ! (1/3) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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楽しい学校再開のはずが、うつや不登校に苦しむ子どもたち  「頑張れ」のかけ声は絶対ダメ!

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永井貴子週刊朝日
※写真と本文とは直接関係ありません (c)朝日新聞社

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「はやくドリルをやりなさい。学校の宿題も残っているでしょう」

 6月に学校が再開して、3週間目の朝6時半。東京都内に住む由美さんは、小学1年生の娘にそう声をかけながら、ベッドからリビングに連れていった。

 学校で授業も始まったが、ペースははやい。急に宿題の量が増えたため、自宅学習のドリルが終わらない。昨晩、娘が寝たのは夜10時半すぎだ。

 入学式の翌日から休校になった。だが、5月まで学校の課題もほとんどなく、「新しい教科書を読んでおいて」という程度だ。

 学校をあてにしていたら学習が遅れる――。その思いから、大量のドリルと英会話教室の宿題が毎日のノルマになった。

 子どもにとって、楽しいはずのない生活だ。机に向かうはいいが、目を離すとボーッとしている。やがて「注意」は、「怒鳴りつけ」に変わっていった。

 学校が再開すると、宿題や提出物にも追われるようになり、由美さんのイライラも娘のストレスも限界に達した。

 数日前から娘は、「つかれたから、がっこうをおやすみしていい?」と口にしはじめた。

 友だちとは楽しそうに遊んでいる。しかし、コロナ対策を強化する学校生活は制限が多い。休み時間に校庭に出ることもままならない。教室で話をするか、本を読むよう指示されるかで、つまらないとぼやく。

 再開3週間目となった、冒頭の朝。てきぱきと動かない娘にいらだちが募り、由美さんは机をたたいた。「きちんと宿題を終わらせないと、先生にダメな子って思われちゃうよ」

 その夜、娘は腹痛を訴えて一晩中、胃液を吐き続けた。

 6月から多くの地域で学校が再開したものの、子どもたちは異例の環境下で、新しい学年を迎えている。

 うつや不登校で苦しむことがないよう、ケアの必要性も指摘されているのだ。

 公立小学校で23年間教師を務めた教育評論家の親野智可等さんは、心持ちや態度が不安定な子、落ち着きのない子、攻撃的な子、自己肯定感の低い子たちについて、こう分析する。


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