<当店のルール 入店時にはマスクの着用をお願い致します。マスク非着用の方は入店をお断り致します>

 しかし、マスクを着用していない客もいた。理由を尋ねると、こう答えた。

「ワシは神戸から来たが着用してなかったら、店内でマスクをくれたんです。マスクが品切れのところも多く、マスクをもらえて、パチンコも遊べて、こんなええ店は他にない」

 現在も営業しているパチンコ店のオーナーはこう主張する。

「営業せんかったら、倒産の危機ですよ。国や大阪府が休業補償してくれるわけでもあらへん。パチンコ店は休んでいても固定経費がかさむ商売。店休んだら、1日で何百万円という赤字が出ていくんです。営業することが、悪いようにニュースで報じられますが、うちは消毒やマスク着用を徹底している。ドアを開けて空気の入れ替えも常にしてますねん。三密にならへんよう、パチンコ台の数台あけて、座っていただくようにお客様にはお願いしている。飲食店と変わらない感染防止対策やっている。飲食店は短縮営業できて、パチンコ店はなぜ、あかんのか。それはおかしいと思う。店名が公表されても営業は続けますよ。公表された方が宣伝になって営業していることが周知される。お客さまが増えると聞いています。お客さまの需要、従業員の雇用と生活を守るためにも、うちは休みません」

(今西憲之)

※週刊朝日オンライン限定記事

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今西憲之

今西憲之

大阪府生まれのジャーナリスト。大阪を拠点に週刊誌や月刊誌の取材を手がける。「週刊朝日」記者歴は30年以上。政治、社会などを中心にジャンルを問わず広くニュースを発信する。

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