安倍氏、麻生氏の国会発言を受け、奥さんは、

「この2人は調査される側で、再調査しないと発言する立場ではないと思います」

 とコメントを出された。ほんとにその通りだよ!

 そうそう、4月2日号の文春には、「赤木さん『遺書』私はこう読んだ」という著名人たちの意見も載っていた。

 テレビでこの問題について、「人が死ぬほどの問題じゃない」と発言した国際政治学者の三浦瑠麗さんのものは酷(ひど)かった。うだうだと前出の自分の発言の言い訳をし、結局彼女がいいたいのは、「法的責任は問えない」ということだった。

 石破茂衆院議員は、再調査を検討しろといってた。佐川氏は2年前まで国税庁長官だった人物、税金を納める国民に対し、あるべき態度を示せ、と。そして、矜持を持った官僚ほど重用しなければならないと。

 至極、真っ当だ。石破さんとは物の考え方がまったく違うが、もうこの人がこの国の首相でいいんじゃないか、そう思った。

週刊朝日  2020年4月17日号

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室井佑月

室井佑月

室井佑月(むろい・ゆづき)/作家。1970年、青森県生まれ。「小説新潮」誌の「読者による性の小説」に入選し作家デビュー。テレビ・コメンテーターとしても活躍。「しがみつく女」をまとめた「この国は、変われないの?」(新日本出版社)が発売中

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