また、オススメなのが、マーク式の過去問の採点です。マルつけとともに、間違えた問題の解答と解説部分を色鉛筆で囲み、4、5本斜線を入れましょう。間違えた部分が一目でわかり、子どもが効率よく見直しを進めることができます。

 お子さんが英語の長文問題や古文、漢文が苦手ならば、お子さんが黙読しているときに、横で日本語訳を読んであげましょう。お子さんが読むスピードに合わせて日本語を読むだけですから、英語、古文、漢文が得意である必要はありません。お子さんに「もっとゆっくり」とか「もっと速く」と言ってもらい、速さをつかむといいですね。

 実は、この同時通訳勉強法は、次男が東大の英語の過去問を解くときに初めてやってみました。東大の英語の長文問題はかなり長いため、次男は見直しに時間がかかっていました。その様子を見て、「ママが同時通訳するわ」と、日本語訳を読んだのが始まりです。

 私は専業主婦でしたから、全力でサポートできましたが、働いているお母さんは、あまり時間がないかもしれません。無理はせず、お子さんの好きなスイーツを買っておく、鉛筆を削っておくのでもいいのです。逆に無理をして、気持ちの余裕がなくなってしまったら、それはお子さんに伝わります。できることを楽しくやってください。

 そして、聞き上手になって、子どものいい話し相手になってください。定期テストや模試の成績も把握し、志望校を決めるときに相談に乗ってあげましょう。

 子どもをいつも見守り、明るく声かけしていくことがなにより大切なのです。

(構成/庄村敦子)

週刊朝日  2020年4月3日号