2025年には大阪で再び万博が開催される。55年ぶりの万博が開かれる世相はどうか。

 コラムニストの泉麻人さんは言う。

「70年万博のときは、電機や重工業メーカーが主要なパビリオンのスポンサーになっていましたが、宇宙開発は縮小され、技術的な進化もゆるやかになりました。次回は、やはり通信やIT企業がパビリオンを仕切るんじゃないかな?」

 としつつ、今も横たわる課題をユーモラスに語る。

「今のネット通販も注文は簡単にできますが、それがどこかから出てくるのではなくて、結局は運送会社のトラックが運んでくるとか、それほど“進歩”していない部分ももちろんありますが(笑)」

 今から50年後は2070年。大阪万博100年の時代にはどんな未来が待っているのだろう。大阪万博の三菱未来館のように、夢あふれる予想を、大の大人がすることはなかなか難しい。

 現在50歳の記者(太田)は100歳! でも“人生100年時代”という近頃。もしかしたらまだなんとか元気で、玄孫(やしゃご)と一緒にいたりなんてするのかもしれない。100年後の「人類の進歩と調和」は、50年後の今よりは進んでいるといいな、と思っておく。(本誌・太田サトル、木元健二)



週刊朝日  2020年3月20日号より抜粋