八村塁よ、NBAはそんなに甘くはない 米記者が見た課題

吉崎洋夫週刊朝日
 今年6月、米プロバスケットボールNBAのドラフトで、ウィザーズから1巡目指名を受けた八村塁選手(21)。日本人のドラフト1巡目指名は初の快挙で、7月の大会でも結果を出したものだから、日本のメディアが大騒ぎするのも無理はない。しかし、世界最高峰の選手が集まるNBA。そんなに甘くはなさそうだ。

 八村の魅力は、その身体能力だ。身長203センチ、体重104キロと外国人選手にも見劣りしない体格、ドリブルでゴール近くに切れ込んでのミドルシュートや豪快なダンクシュートなど万能型の選手だ。

【写真】豪快なダンクシュートを決める八村

 7月に開催された若手選手の登竜門・サマーリーグでも3試合に出場し、1試合平均31.7分出場、19.3得点、7リバウンド、1.7ブロックは、いずれも申し分のない数字だ。リーグ終了後には、表彰選手10人のうちの一人に選ばれた。

 これを受け、日本では「圧巻のプレー」「米メディアも絶賛」「開幕スタメンもある」などと各紙が大きく取り上げた。

 しかし、米国の専門家は冷静にみている。

「スリーポイントのシュート力を向上させる必要がある」

 こう指摘するのは、ウィザーズの情報を配信する「バレッツ・フォーエバー」の編集者、アルバート・リーさん。八村の昨シーズンの大学での成績を見ると、37試合に出場し、スリーポイントは36回しか打っていない。ゴール近くでプレーするには身長とパワーが十分ではなく、今後はやや離れた位置からのシュートをより決める必要があるとみる。

「NBAは大学よりもスリーポイントのラインが遠くなるが、彼はそこまで遠くから打った回数は多くない。スリーポイントシュートで信頼を得られれば、将来、重要な選手の一人になることができるが、2~3年はかかるだろう。育成チームで時間を過ごすこともあり得る」(アルバートさん)

 守備面はどうか。NBA公式サイト「NBA.COM」の記者、エリック・フォーセットさんは「米国での経験不足が守備に出ている」という。八村は日本で中学からバスケを始め、大学から米国に渡った。NBAの選手は幼いころからバスケを始め、バスケの考え方を学んでいるという。

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