報道によると、16日と17日に防犯カメラに撮影された青葉容疑者の足取りを追うと、16日は午後2時~2時10分ごろに宇治橋西詰、宇治橋西詰交差点、ファミリーレストラン前、JR宇治駅前バス停、JR宇治駅、宇治橋通り商店街の西端の6カ所の「聖地」を通過していたという。

 17日午後1時ごろには、ガソリン携行缶を載せた台車を押し、京阪宇治線黄檗駅近くの新茶屋踏切を通過したとされる。

 だが、アニメファンによると、青葉容疑者の足取りを2018年の公式の「響け!ユーフォニアム」聖地巡礼マップと照らし合わせると、本当に聖地巡礼だったのか、疑問符がつくという。

「一般の『ユーフォ』の巡礼者の場合、京阪とJRいずれの宇治駅に到着しても、宇治橋から宇治川沿いを南に歩いて行くルートになります。この平等院の裏手を散策するルートは普通の観光客も大勢、歩く足取りです。これだけで青葉容疑者が聖地巡礼していたとは言い切れない。一般的なファンであれば、宇治神社や大吉山展望台、観流橋や県神社あたりを歩き、写真を撮ります」(アニメファン)

 青葉容疑者は事件直前にATMで現金を引き出していたという。

「京アニ、第一スタジオまでの土地カンを頭に入れていた可能性もある。ホームセンターで携行の缶を買ったりして、かなり計画的に準備をしていたようだ」(前出の捜査関係者)

 昨年10月頃から京アニを脅迫するようなメールが送信されていた。発信者の特定を妨げる「Tor」(トーア)という暗号化ソフトが使用されいるが、現時点では青葉容疑者が送信したのか判然としないという。

 一方で、青葉容疑者の自宅の捜索から、京アニ関連のものが複数、発見された。

「青葉容疑者は身柄確保時に財布に入っていたのは5000円ぐらい。定職もなく生活保護で厳しい生活の中で、わざわざ京都まで来て、犯行に及んだ。家宅捜索では京アニ関連の商品をかなり押収した。グッズ類が多く、DVDはなかった」(捜査関係者)

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スタジオにいた京アニ社員の証言