ダウンタウンの松本人志(左)が吉本興業の問題に生放送で言及。右は浜田雅功 (c)朝日新聞社
ダウンタウンの松本人志(左)が吉本興業の問題に生放送で言及。右は浜田雅功 (c)朝日新聞社
時折涙ぐみながら会見する宮迫博之と田村亮(撮影/今村拓馬)
時折涙ぐみながら会見する宮迫博之と田村亮(撮影/今村拓馬)
多くの報道陣が駆けつけた会見(撮影/今村拓馬)
多くの報道陣が駆けつけた会見(撮影/今村拓馬)

 反社会的勢力との“闇営業”問題を巡って大揺れの吉本興業。そこであの男がやはり動いた。ダウンタウンの松本人志が7月21日にフジテレビ系「ワイドナショー」の生放送で会社側の問題を率直に語り、契約解消になった芸人たちの復帰を願ったのだ。

【写真】時折涙ぐみながら会見する宮迫博之と田村亮

 松本は会社側が情報を隠していたことを認め、これまで正式な会見を開いていないことを批判。「吉本は横暴になっている」と語った。

 ワイドナショーでは岡本昭彦社長がVTRで登場し、22日にも記者会見することを明らかにした。

 闇営業の問題では、お笑い芸人の雨上がり決死隊・宮迫博之とロンドンブーツ1号2号の田村亮が、7月20日に会見した。2人は振り込め詐欺グループの宴会に出て現金をもらっていたことを早く説明したかったが、吉本興業側から事実上の口止めを指示されていたと主張。吉本興業の岡本昭彦社長から、「会見したら全員クビだ」と言われたと“爆弾発言”し、会社への不信感をあらわにした。

 これについて松本は、会社側が現金の受け取りがわかっているのに事実上隠していたことを認めた。6月23日には早く公表すべきだと会社側に求めると「静観です」と、拒否されたという。そこで「それならおれ、この会社おられへんわ」と迫ると、翌日に会社側が現金の受け取りを公表したという。

 番組では宮迫と田村亮の会見を見て、会社側への不満もあらわにした。

「僕の知らなかったことが多すぎて、だまされた気になった。ここまで追い込んだ、信頼関係がない会社はよくないし、吉本興業がこのままでは壊れていくという危機感を持った」

 会社側が2人に謝罪会見をさせず引退を迫ったとされることなどについても、次のように語った。

「時代を読み間違えた会社なのかなと思った」
「どうしてこんなことになったのか。横暴になっているのと違いますか」

 松本が会社側を批判し、宮迫と田村亮を守る姿勢を見せたことで、状況が大きく変わる可能性がある。吉本興業は当初2人の会見を受けてすぐには会見しない姿勢だったが、松本が20日深夜に吉本興行側と直接交渉。ワイドナショーで率直に語ることを伝え、22日に会社側が会見することになった模様だ。

 松本は、吉本興業の中に「松本興業」のようなものを作って、宮迫や田村らを引き取りたいと提案したことも明かした。会社側も「受け入れてくれた」としている。明石家さんまも同じような提案をしていたという。

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吉本興業で高まっていた芸人たちの不満