年金「繰り下げ」は得なのか? ポイントはあなたの「健康寿命」 (4/4) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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年金「繰り下げ」は得なのか? ポイントはあなたの「健康寿命」

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池田正史週刊朝日#シニア#終活
厚生労働省の資料を基に作成 (週刊朝日2019年6月14日号より)

厚生労働省の資料を基に作成 (週刊朝日2019年6月14日号より)

受給開始年齢を繰り上げた場合の「損益分岐点」と受給開始年齢を繰り下げた場合の「損益分岐点」 (※社会保険労務士の北村庄吾氏の試算を基に作成 週刊朝日2019年6月14日号より)

受給開始年齢を繰り上げた場合の「損益分岐点」と受給開始年齢を繰り下げた場合の「損益分岐点」 (※社会保険労務士の北村庄吾氏の試算を基に作成 週刊朝日2019年6月14日号より)

健康寿命を考えると早めにもらったほうがお得なケースも (※社会保険労務士の北村庄吾氏の試算を基に作成 週刊朝日2019年6月14日号より)

健康寿命を考えると早めにもらったほうがお得なケースも (※社会保険労務士の北村庄吾氏の試算を基に作成 週刊朝日2019年6月14日号より)

「これから予定される支出を、いまの家計をもとに書き出して表に整理します。税金や社会保険料を含め老後にお金が毎月、毎年いくら出ていくのかわかれば、必要となる収入の目安がわかる。年金で足りない分は蓄えを取り崩したり、老後も働いたりして補うことになります」(同)

 いったん繰り下げや繰り上げを決めたら、後から変更できない。キャッシュフロー表をつくり、時間をかけて判断しよう。

 働く高齢者は全体的に増えている。高齢社会白書によると、60~64歳で約7割、65~69歳で約4割、70~74歳で約3割が仕事をしている。年金だけでは生活できないため、働き続ける人が目立つ。

 こうした人の意欲を阻害する制度が「在職老齢年金」。60歳以上の厚生年金受給者が働くと、収入に応じて受給額が減額・停止される。60~64歳は28万円超、65歳以上は47万円超で受給額が減らされる。

 第一生命経済研究所の星野卓也・副主任エコノミストは、高齢者の働く意欲を阻害すると指摘する。

「65~70歳の間に年収600万円を得ていたと想定します。試算では年金の受給開始を70歳まで5年繰り下げたとしても、年金の増額率は本来の42%から20%台にとどまってしまう。高齢でも高所得の人は、繰り下げのメリットが少ない。能力のある高齢者が低賃金の仕事を選んだり、働くことをやめてしまったりすることにつながりかねません」

 自民党の人生100年時代戦略本部は、5月にまとめた社会保障改革に関する提言で在職老齢年金の縮小・廃止を呼びかけたが、財源の確保が難しく実現のめどは立っていない。(本誌・池田正史)

週刊朝日  2019年6月14日号より抜粋


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