橋下:でも、田原さんに限らず、朝日新聞やTBSなどは安倍政権打倒とばかりに追及する。野党がどういう方向を目指すべきかという提案が政治批評にはまったくない。野党と同じく政権への反対ばかり。

田原:安倍内閣の問題で言えばね、出入国管理法改正なんてほとんど国会審議をしようとしなかった。何にも決まらないまま強行採決ですよ。めちゃくちゃだ。

橋下:田原さんはどうすべきだと思われるんですか。

田原:安倍内閣はごまかしで法律をつくろうとしている。どうすべきか、という提案を野党も自民党もまったく持ってない!

橋下:田原さんの提案は?

田原:本当ならば、この法案の担当省庁は厚生労働省、経済産業省にするべきなのに、何も知らない法務省にやらせた。僕は法務省幹部にも取材したが、何も知らないもん。

橋下:いや個別の論点じゃなくて、日本の政治は、外国人問題でどうあるべきか。

田原:難しい。

橋下:難しいで逃げちゃダメなんです。

田原:そんなことは雑誌に載らない。

橋下:言ってください!

田原:いま60万人足りない労働者は、5年先には145万人足りなくなると言われている。でもね、おそらく10年、15年先には労働者は余ると思う。専門家の予測では汎用人工知能の発達で、20年後には日本人の仕事の49%がなくなって、早ければ2045年には人類の仕事の90%がなくなる。

橋下:専門家の予測って当たったためしがない。

田原:違う。(机をたたいて)全然わかっていない!

橋下:僕の質問に答えてください。政治批評は、日本の将来図を考えなきゃいけないわけです。田原さんが間違っていると思うのは、外国人を単なる労働者の補充と考えていることです。それはモノ扱いです。そうではなく、日本のメンバーとして受け入れるかどうか。田原さんは日本の総人口はどれくらいがいいと思われてますか。

田原:このままいけば総人口は減りますよ。今の内閣や自民党は、人口問題をまったく考えてない。

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