保阪:小室氏の親も問題だし、400万円の関わりが問題なんだ。本質的な問題がある感じがする。私たち国民から見れば、あの人がいずれ天皇の兄上になるのか、という納得しがたい感情が悠仁さまのときにはつきまとうのではないかと懸念します。

岩井:秋篠宮ご夫妻は問題に向き合い、けじめをつけようとしている。それなのに、「秋篠宮家はだめだ」という論調すら出始めているようで、この処理は大変だなと思う。

保阪:皇后も相当にきつく怒っているなどとも、報道されている。

岩井:しかしですね。戦前の皇族、華族といった上流階級の方たちの一部の行状を鑑みれば、さほどびっくりしないですよね。

保阪:そう。

岩井:問題はその辺の問題をうまくハンドリングし着地させる人物が皇室周辺にいないことです。

保阪:しかし小室氏の仕事に関してだが、将来の社会生活につながっているのか。

岩井:ご本人たちが一緒になりたいならばいいじゃないですか。その代わり婚嫁後の品位保持のため税金から支給される1億5千万円が、小室家の借金返済に回らない保証はあるのか。国民は納得するのか、という問題はあるでしょう。

保阪:かつて皇室も旧華族も、一皮むけば、いろんなことが、あまたありましたからね。今は情報が全て出てしまうから。

岩井:外国の王室なんて、離婚していないメンバーのほうが少ないところもある。それを思えば、「大変だ」と大騒ぎする話でもない。秋篠宮さま眞子さまに任せて見守るしかないのかなという気もします。

保阪:最終的に引き離したら眞子さまもかわいそうな気がしますね。しかし、小室氏が眞子さまを幸せにするというのならばいいけど、彼の言葉には魂が入っていない感じがしますけどね。

岩井:小室家側が、これからの身の振り方、処し方をどうするか。それ次第だと思います。できることなら代替わり前、遅くとも来年の立皇嗣の礼までには、決着をつけないといけない。

保阪:大島理森衆院議長が、講演で女性宮家の創設の是非を含む安定的な皇位継承策について語り、「19年の秋以降に本格的な検討に入るよう議論を促した」と報道されましたね。

岩井:女性宮家の筆頭に想定されていたのは眞子さまだったわけですが、この問題が女性宮家の議論に絡められるのは、決していいことではないと思います。

(構成/本誌・永井貴子)

週刊朝日  2019年1月18日号