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「仁徳天皇陵は誰の墓?」 初の外部調査に期待される“成果”
歴史
2018/10/24 07:00
一方で一部の考古学者の間では、来年に目指す大山古墳を含めた「百舌鳥(もず)・古市(ふるいち)古墳群」の世界文化遺産登録をきっかけに史実に対する「誤認」が広まる懸念もあるという。
「大山古墳」という名は、考古学者の故森浩一氏(同志社大学名誉教授)が、天皇陵墓名でなく、遺跡の命名法に従って地元の呼称を古墳の名称とすることを、1970年代後半ごろから提案。教科書の表記も大山古墳の名が定着していた。そもそも古墳時代に天皇号はなく、後の飛鳥時代や奈良、平安時代に「仁徳天皇」の名が創られたと、今尾氏は指摘する。
だが、同庁によると「ユネスコに提出された推薦書には、『Nintoku-tennou-ryo Kofun』と表記されていると承知しています」という。
いずれにせよ、慎重な調査による“ミステリー”解明に期待したい。(本誌・岩下明日香)
※週刊朝日 2018年11月2日号
天皇陵古墳を歩く (朝日選書)
今尾文昭


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