殺人、虐待…鈴木おさむが息子に伝えたい“命の教育”

1970年生まれの団ジュニたちへ

鈴木おさむ

2018/06/21 16:00

 人生で初めて生き物を意図的に殺め、そして殺めると動かなくなってしまう、死んでしまうことに気づいた。罪悪感を感じている。

 このとき、「大丈夫だよ」と励ますのは簡単だが、もう一度、ああやって踏んだら死んでしまうことを教える。自分が息子の年齢のときには、蟻を踏んでいた。だが、親として、教えるべきなのだと思って、教える。

 息子はこの経験を経て、どうなるのか? 罪悪感を抱いたことで、生き物を簡単に踏まなくなるのか? それとも、まだまだしばらくは、踏んでしまうのか? それを僕が見たときは、どう注意するべきなのか? どんな距離感でいるべきなのかと考える。

 命について。新幹線の中で人を殺めたり、わが子を虐待して殺したり。そういう大人たちは、子供の頃、生き物の命に対して、どう考え、どういう教育を受けてきたのか?

 知りたい。絶対そういう大人にさせないために。

 絶対ならないよ!って言うのは簡単だが、可能性はゼロではない。子供の頃の生き物の命に対しての考え方はとても大事だなと思うからこそ、教えたい。

週刊朝日 2018年6月29日号

鈴木おさむ

鈴木おさむ

鈴木おさむ(すずき・おさむ)/放送作家。1972年生まれ。19歳で放送作家デビュー。映画・ドラマの脚本、エッセイや小説の執筆、ラジオパーソナリティー、舞台の作・演出など多岐にわたり活躍。パパ目線の育児記録「ママにはなれないパパ」(マガジンハウス)が好評発売中。毎週金曜更新のバブル期入社の50代の部長の悲哀を描く16コマ漫画「ティラノ部長」と毎週水曜更新のラブホラー漫画「お化けと風鈴」の原作を担当し、自身のインスタグラムで公開中。YOASOBI「ハルカ」の原作「月王子」を書籍化したイラスト小説「ハルカと月の王子様」が好評発売中。作演出を手掛ける舞台「もしも命が描けたら」が9/3〜5兵庫芸術文化センター阪急中ホール、9/10〜12穂の国とよはし芸術劇場PLAT主ホールにて上演。

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