週刊朝日連載「秀樹とヒデキ」から西城秀樹さん(写真・品田裕美)
週刊朝日連載「秀樹とヒデキ」から西城秀樹さん(写真・品田裕美)

「Y・M・C・A! Y・M・C・A!」

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 日本中がこのフレーズに熱狂した大ヒット曲「ヤングマン」などで知られる歌手の西城秀樹さんが、16日夜、急性心不全のため横浜市内の病院で亡くなったことが17日にわかった。63歳だった。

 デビューは1972年。73年「ちぎれた愛」がヒットチャート初登場で1位にランクインするなど注目を浴び、日本レコード大賞歌唱賞を受賞した。79年には冒頭の「ヤングマン」が一世風靡する大ヒット。ハウス食品「バーモントカレー」のCMでの「ヒデキ、感激!」も流行語になった。

 2003年と11年の2回、脳梗塞を発症した西城さん。右半身麻痺の後遺症を抱えながらもリハビリを続け、時にはステージに立ったりテレビ出演したりしていた。

「週刊朝日」では、2008年1月から西城秀樹さんの連載「秀樹とヒデキ」を掲載。その連載直前のインタビューでは、「(03年の)脳梗塞で倒れたというニュースに驚いた」という質問に、こう答えていた。

「僕のほうがびっくりしましたよ(笑)。それまで考えたこともなかったから、精神的にもひどいショックを受けましたね」

 そして、こうも。

「死を目前に感じて、ようやく居直ったというのかな、肩の力を抜いて生きられるようになった気がします」

 病気になるまでの人生が順風満帆だったかという問いに、西城さんは、

「そんなことありませんよ。もう苦難の連続。今だから言えるけど、(設立した)会社のお金を持ち逃げされたり、人に泣きつかれて貸したお金が返ってこなかったりと、なぜか、お金にまつわる苦労ばっかり」

 と打ち明けていた。

 私生活では2001年、46歳で結婚。往年のスーパーアイドルは、3人の子どもの「スーパーパパ」としても大活躍した。

「結婚して子どもが生まれると変わるもんですね。コイツらを守らなくてはと思うようになってからは、不思議にトラブルも起こらなくなりました」

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野口吾郎さんと郷ひろみさんの思いは