食べやすい高カロリー食 料理研究家の介護食レシピに学ぶ (1/3) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)
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食べやすい高カロリー食 料理研究家の介護食レシピに学ぶ

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ミキサーにかけた野菜をキューブにして冷凍する「野菜ピュレ」

ミキサーにかけた野菜をキューブにして冷凍する「野菜ピュレ」

「ふわふわシート肉」の作り方(週刊朝日 2018年5月4日-11日号より)

「ふわふわシート肉」の作り方(週刊朝日 2018年5月4日-11日号より)

「ふわふわシート肉」

「ふわふわシート肉」

 高齢者の「フレイル(虚弱)」が注目を浴びている。健康と言えないが、要介護までには至らない中間の状態だ。日本老年医学会が14年に提唱した概念であり、それを防ぐには、「しっかりと噛んで食べる」「社会とのつながりを保つ」「運動をする」の3点が大切だ。特に口腔機能の衰えは、段階を経て、体全体の機能低下につながる。東京大学高齢社会総合研究機構の飯島勝矢教授(老年医学)は「オーラルフレイル」と名づけ、注意を呼びかけている。

【歯が悪くても食べやすい!「ふわふわシート肉」の作り方&写真はこちら】

 オーラルフレイルが進むと、通常の食事をとりづらくなる。そこで、栄養豊かで食べやすいメニューを、料理研究家クリコこと、保森千枝さん(57)の介護食レシピに学びたい。

 クリコさんは5年半前、3歳年上の夫章男さん(享年55)を口腔底がんで失った。闘病中の夫のために作った介護食レシピを、『希望のごはん 夫の闘病を支えたおいしい介護食ストーリー』(日経BP社)で紹介している。クリコさんはこう振り返る。

「がんの手術後、自宅に戻った夫に何を食べさせたらよいか、まったくわかりませんでした。病院などのホームページをかじりつくように見て、情報を集めました。栄養があって食べやすい料理を作るため、キッチンで格闘が続きました」

 夫の章男さんは2011年末、手術を受けるために舌のつけ根付近を大きく切除した。そのための抜歯で、歯は左奥1本だけに。病院ではミキサー食や三分粥が提供されたが、1時間半かけても食べきれない。やがて、食べることをあきらめてしまったという。

 病気になる前、章男さんは自宅に友人を呼んでパーティーを開くのが好きだった。クリコさんの手料理を、友人らとおいしそうに食べた。そんな笑顔が夫から消え、体重は1カ月で7キロも落ちていった。

「もう一度笑顔を取り戻したい」。そう決意して、介護食作りに励んだ。台所で一日中、ミキサーを使ってメニューづくりをする日々。ミキサー食やきざみ食は、口のなかでバラけるうえ、気管に入って誤嚥性肺炎のリスクもあるとわかった。


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