


親方たちの椅子取りゲームがいよいよ、本格化してきた。
日本相撲協会の2年に1度の理事・副理事選の立候補受け付けが2月1日に始まる。定員は10人。候補者が定員をオーバーすると、翌日、投票が行われる。
かつてのように親方同士が事前に調整して無投票にもちこむなんてことは、今回もあり得ないだろう。親方の数は100人以上。理事・副理事選の投票では1人1票与えられている。
「票集めのために、親方たちはあちらこちらで一門の会合を開き、地盤固めに動いています」(スポーツ紙相撲担当記者)
注目の「貴乃花一門」の会合は1月26日、都内のホテルで開かれた。
「誰を候補者に立てるのかというのはまだはっきり決まっていない」(貴乃花一門OB)
会合には貴乃花親方をはじめ、計10人の親方が顔をそろえた。一門を支える阿武松親方や湊親方に加え、時津風一門を離脱した錣山(しころやま)親方らが参加。
「時津風一門を離脱した3人の親方は貴乃花べったりではないが、距離を置きつつも一門を支持しています。貴乃花自身、出馬しない可能性もあります」(スポーツ紙相撲担当記者)
会合に欠席した大獄親方を含めれば、貴乃花一門の固定票は11人。そこにいかにプラスできるか。
「一門以外に、隠れ貴乃花派がいるかもしれません。読み切れない」(同)
角界2位勢力「二所ノ関一門」にも動きがあった。1月23日に会合を開き、現事業部長の尾車親方と芝田山親方の2人の擁立を決めた。
一方、「高砂一門」はどうか。一門の八角親方については、風当たりが強い、相撲協会理事長として元横綱日馬富士の事件など一連の問題の責任を取って、立候補を辞退すべきとの批判にさらされているのだ。
「ただ、八角さんはもし立候補すれば、それは間違いなく選ばれるでしょう。高砂一門はみんなが押しますから」(勧進元)
角界最大のグループ「出羽一門」も1月26日に会合を開いた。春日野親方、境川親方、出羽海親方、山響親方の4人の理事擁立が濃厚となった。
「副理事候補は藤島親方。現副理事の玉ノ井親方は擁立しないようです。玉ノ井親方は貴乃花親方と明大中野中学の先輩後輩なんですね。貴乃花べったりですから、一門では評判が悪く、はずされるようです」(春日野部屋のタニマチ)