冬は寒くてもあたためすぎはNG? 理由は「もらしてはいけない」から (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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冬は寒くてもあたためすぎはNG? 理由は「もらしてはいけない」から

連載「貝原益軒 養生訓」

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帯津良一(おびつ・りょういち)/1936年生まれ。東京大学医学部卒。帯津三敬病院名誉院長。西洋医学だけでなく、さまざまな療法でがんに立ち向かい、人間をまるごととらえるホリスティック医学を提唱。「死を生きる」(朝日新聞出版)など多数の著書がある

帯津良一(おびつ・りょういち)/1936年生まれ。東京大学医学部卒。帯津三敬病院名誉院長。西洋医学だけでなく、さまざまな療法でがんに立ち向かい、人間をまるごととらえるホリスティック医学を提唱。「死を生きる」(朝日新聞出版)など多数の著書がある

冬は体をあたためすぎてはいけない(※写真はイメージ)

冬は体をあたためすぎてはいけない(※写真はイメージ)

 西洋医学だけでなく、さまざまな療法でがんに立ち向かい、人間をまるごととらえるホリスティック医学を提唱する帯津良一(おびつ・りょういち)氏。貝原益軒の『養生訓』を元に自身の“養生訓”を明かす。

*  *  *
【帯津良一の貝原益軒養生訓】(巻第六の19)
冬は、天地の陽気とぢかくれ、
人の血気おさまる時也。心気を閑(しずか)にし、
おさめて保つべし。あたため過(すご)して陽気を発し、
泄(もら)すべからず。

 養生訓では、春夏秋冬、季節ごとの養生について語っています。

 春はこんな具合です。「春は陽気が発生し、冬に閉ざされていたのにかわり、人の肌がやわらかくなり、表面がようやく開く。ところが、余寒なお厳しく、風邪をひきやすい。気をつけて風寒に当たらず、風邪や咳の患いにならないようにすべきである」(巻第六の12)

 夏については、飲食に気をつけろと説いています。

「夏は伏陰(ふくいん)といって、陰気がかくれて腹のなかにあるから、食物の消化がおそい。多くを飲食してはいけない。温かなものを食べて、脾胃(ひい)をあたためるべきである。冷水を飲んではいけない。生の冷たいものはすべてよくない」(巻第六の13)

 さらにこう続きます。「四季のなかで、夏はもっとも保養すべきである。霍乱(かくらん=日射病)・中暑(ちゅうしょ=暑気あたり)・傷食(しょうしょく=食べすぎ)・泄瀉(せっしゅ=下痢)・瘧痢(ぎゃくい=熱性の下痢)といった病にかかりやすい」(巻第六の15)

 秋は秋風に気をつけろと言っています。「7、8月に残暑が厳しければ、夏に開いた皮膚が開いたままで、秋になってもそう理(そうり=皮膚にある膜)がまだ閉じていない。表面がまだ堅くないのに秋風がやってくると、きずつきやすい。用心して涼風にあたりすぎないようにすべきである」(巻第六の18)

 さて冬ですが、寒くても、体をあたためすぎてはいけないと言うのです。「冬は天地の陽気が閉じかくれて、人の血気(血のはたらき)がおさまるときである。心気(心臓のはたらき)を落ちつけて、血気を体内におさめて保っておくのがいい。あたためすぎて、陽気を発して外にもらしてはいけない。のぼせさせてはいけない。衣服をあたためるのも、少しでいい。熱いのはいけない。厚着や火気で体をあたためすぎてはいけない。熱い湯に入ってはいけない。労働して汗を流し、陽気をもらしてはいけない」(巻第六の19)


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