「だまされたふり作戦」も逆手に 進化する“劇場型”の詐欺手口 (1/3) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)
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「だまされたふり作戦」も逆手に 進化する“劇場型”の詐欺手口

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大塚淳史,多田敏男週刊朝日#シニア

「還付金は受け取れません」という注意を呼びかけるシールを貼ったATM

「還付金は受け取れません」という注意を呼びかけるシールを貼ったATM

銀行協会職員をかたる犯罪の手口(週刊朝日 2017年12月1日号より)

銀行協会職員をかたる犯罪の手口(週刊朝日 2017年12月1日号より)

キャッシュカードをだまし取る詐欺の件数と被害額(週刊朝日 2017年12月1日号より)

キャッシュカードをだまし取る詐欺の件数と被害額(週刊朝日 2017年12月1日号より)

 高齢者らを狙った詐欺が増えています。キャッシュカードを言葉巧みにだまし取られた被害額は、今年は9月までで37億円と昨年の倍近く。ほかにも還付金や電子マネーを口実にしたものなど、だますテクニックは“日々進化”しています。「私はだまされない」というみなさん。その自信は危険かもしれませんよ。

【マンガでみる】銀行協会職員をかたる犯罪の手口はこちら

 9月のある日の午後3時ごろ、東京都内で一人暮らしをしている女性(83)に非通知の電話がかかってきた。電話を取ると男性の声で、

「銀座三越の外商係のヨシノというものです。あなた名義のカードでタナベコウジという人が、女性用ハンドバッグの買い物をしようとしていました。この方はあなたの知り合いでしょうか」

 と聞かれた。

 女性が買い物をした記憶はないと答えると、電話の男性は安心させるかのようにこう説明した。

「すぐに警察に届けるようにしましょう。こちらから警察に届けときます」

 いったん電話が切れた後、再び、非通知の電話がかかってきた。今度は全国銀行協会を名乗る男性だった。

「大企業で多くの情報漏れがありまして、カードで5月に愛知県で買い物をした形跡があります。買い物をされていますか」

 自分のカードが勝手に使われているとの不安が高まったところに、男性はこうせかしてきた。

「至急、取引金融機関の通帳残高の確認や暗証番号を変更する必要があります。まず、あなたの新しい暗証番号を設定する必要があるので、今から電話機で番号をプッシュしてください」

 女性は言われるがまま「4桁の数字」を押した。男性は続ける。

「これで暗証番号が変更できました。また、全国銀行協会の者がすでにあなたの家に向かっており、近くまで来ています。カード再発行の書類の手続きをして、カードを引き取ります。よろしくお願いします」

 電話で男性と話をしていると、数分もせずにスーツ姿の若い男性が自宅にやってきた。

 電話と同時に、目の前の若い男性からも促されて、「全国銀行協会」と印刷された書類に記入させられ、銀行と信用金庫のカード5枚を渡してしまった。


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