田原総一朗「『バラマキ派』ばかりの日本に保守政党は存在するのか」 (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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田原総一朗「『バラマキ派』ばかりの日本に保守政党は存在するのか」

連載「ギロン堂」

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田原総一朗(たはら・そういちろう)/1934年生まれ。ジャーナリスト。東京12チャンネルを経て77年にフリーに。司会を務める「朝まで生テレビ!」は放送30年を超えた。『トランプ大統領で「戦後」は終わる』(角川新書)など著書多数

田原総一朗(たはら・そういちろう)/1934年生まれ。ジャーナリスト。東京12チャンネルを経て77年にフリーに。司会を務める「朝まで生テレビ!」は放送30年を超えた。『トランプ大統領で「戦後」は終わる』(角川新書)など著書多数

ジャーナリストの田原氏は今回の選挙戦に疑問を呈する(※写真はイメージ)

ジャーナリストの田原氏は今回の選挙戦に疑問を呈する(※写真はイメージ)

 22日の投開票に向けて各党が舌戦を繰り広げる衆院選。ジャーナリストの田原総一朗氏は今回の選挙戦に疑問を呈する。

*  *  *
 北朝鮮と米国の緊張状態が危険水域に入り、いつ火を噴いてもおかしくない。日本がミサイルで襲われる危険もある。国民の多くはその予感を強く感じているのだが、安倍晋三首相はなぜかそのことを曖昧にしか語らない。武力行使を起こさせないため、日本はどうするべきなのか。

 今回の選挙戦で、この危機について、小池百合子代表の希望の党を含めて、野党はあまり触れようとしない。まるで、この国の安全保障、つまり国民の生命を守ることに野党はまったくかかわりない、と考えているかのようだ。野党は自民党の、それも国内の政策についてだけ批判をしていればよいと考えているのだろうか。それならば、たとえば小池代表の希望の党は、わざわざ民進党を分断して、多くの議員たちを取り込む必要はなかったのではないか。

 もう一つ、今回の選挙戦で、あらためて感じた疑問がある。

 欧米の国々では、ほとんどが保守党とリベラル党が政権を競い合っている。保守党は経済面では自由競争をうながし、政府は社会に深く介入しない。つまり、小さな政府を志向する。だが、自由競争が続くと貧富の格差が大きくなる。勝者は少なく、競争に敗れて生活が苦しくなる人々が増える。そこで選挙を行うと、リベラル党が勝つ。政権をとったリベラル党がまず敢行するのは、格差を少なくするために規制を設けることだ。そして、競争に敗れて生活が苦しくなった人々を助けるために、社会保障、福祉にどんどん資金を投入するはずである。だが、規制をあまり設けると経済の調子が悪くなる。さらに、社会保障や福祉などに資金を投入すると、財政が悪化する。そこで、次の選挙では保守党が政権の座に返り咲くことになるわけだ。


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