レイアップシュートを放つA東京の田中=千葉・船橋アリーナ(撮影・伊木緑)
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 5日に発売される週刊朝日MOOK「B′(ビー・ダッシュ) B.LEAGUE×井上雄彦」
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 プロバスケットボールのBリーグ2季目の開幕を29日に控え、今季の前哨戦となった「アーリーカップ」は3日、関東、東海北陸、関西の3地区で決勝があった。

 出場6チームのうち5チームを昨季のチャンピオンシップ出場チームが占める激戦区として注目された関東地区は、A東京が千葉を77‐73で下し、初代覇者となった。

 残り59秒、この日26歳の誕生日を迎えたA東京のエース、田中大貴の3点シュートがリングに吸い込まれる。リードが5点差まで広がった。序盤から続いた千葉との厳しい接戦にほぼ決着がついた瞬間だった。

 初の試みとなったこの大会は、どのチームも始動からまだ約1カ月で戦い方が定まらない時期に開かれた。昨季と顔ぶれの変わらないチームほど有利という前評判を覆して栄冠をつかんだのは、選手の半数が替わり、新監督を迎えたばかりのA東京だった。

 2日の川崎との準決勝も、残り6秒での逆転だった。現役大学生の馬場雄大ら新加入の若手は、試合を重ねるごとに自信と勢いをつけていった。

「どっちに転ぶか分からない試合をタフに最後まで戦って勝つことができて、その中で自分たちのスタイルが徐々に見えつつある」と田中が胸を張った。

 東海北陸地区は富山が名古屋Dに86‐83で競り勝った。サム・ウィラードが29得点と爆発。司令塔の宇都直輝も23得点を挙げた。関西地区も接戦となったが、琉球が74‐68で滋賀を下した。SR渋谷から移籍したアイラ・ブラウンは14得点、栃木から移った須田侑太郎も12得点を挙げた。(朝日新聞スポーツ部・伊木緑)

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