また、前理事長の母親(1月死去)は2007年から15年までの間、学園長、大学学長、短大学長などを兼務していたが、闘病のため7年前から入学式や卒業式などの行事にさえ姿を見せていなかった。報告書は「当時の(母親の)執務が、中学高校の校長として正常な状況にあったとは評価しがたい」と指摘している。

 文科省の補助金制度は理事長その他の役員に対する報酬及び給与が一定基準を超過すると削減されるが、報告書では、石橋前理事長と母親に支払われた報酬や給与が原因となって、「2009年から15年までの間、(補助金が)1億1500万円を超える減額となった」としている。

 学園に問い合わせると、弁護士から回答があった。解雇処分の理由は、

「当学園が求める所定のレッスン等を行わず、さらに、特待生の合否基準といった当学園の入試に関する機密情報をSNSを通じて漏洩(ろうえい)し、当学園の業務を妨害するなど、就業規則に違反する行為を繰り返していたため、やむなく普通解雇処分といたしました。学園を告発したこと自体が解雇理由ではありません」

 ファミリー企業への業務委託などは「第三者委員会は同業他社との比較を行っており、かつその比較の内容にも誤りがあります」「確定的な損失の認定はなされていません」。

 横山氏は地位保全の仮処分申請をする予定だ。

「このままでは学園の経営がたちゆかなくなるほど石橋家がお金を使い込んだからおかしいと言ったら、煙たがって機密漏洩という別の理由でクビにされた。なぜでたらめなことがまかり通るのか」(横山氏)

 これではショパンも草葉の陰で泣いている!?

週刊朝日 2017年4月7日号