「東京はリベラルの岩盤が強いので、知事は共産・民進支持層の厚い支持を受けてきた。将来的な最大の隠し玉は“脱原発”です。人気のある小泉進次郎氏ら無派閥議員などを巻き込み、細田派包囲網を敷けば、ポスト安倍をうかがう石破茂氏や岸田文雄外相は吹っ飛ぶ。勝てるチャンスはある。あるいは、日本新党の原点に立ち返り、今一度、2大政党の一翼を担うと訴えれば、民意はついてくるのではないか」

 過去2回の都知事選で次点に泣いた元日弁連会長の宇都宮健児氏もこう期待感を語る。

「小池氏は環境相を務め、環境問題に厳しい思いを持っている。環境問題はエネルギー政策と密接不可分。豊洲問題でも私の要望もよく検討され、政策を次々と打ち出している」

 首相に近い自民党議員は複雑な胸中を語る。

「世論調査をやれば、支持は首相を上回るでしょう。まして、脱原発など言いだしたら、脅威だ。ポスト安倍1番手は小池知事であることは間違いない」

(本誌・村上新太郎)

週刊朝日 2017年3月24日より抜粋