リーチ・マイケルさん(右)、知美さん夫妻(撮影/山本倫子)
リーチ・マイケルさん(右)、知美さん夫妻(撮影/山本倫子)

 2015年、ラグビー日本代表キャプテンとしてワールドカップ(W杯)で歴史的な勝利を収めた夫のリーチ・マイケルさん。身長190センチ、体重110キロから繰り出す豪快なタックルと裏腹に素顔はシャイで、ファンを増やしている。だが妻・知美さんによると、さらに意外な顔があるそうで──?

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夫:出会いから話すの? 恥ずかしいなあ(笑)。出会いは大学です。僕はもともと背の高い子が好きで、大学1年生のときに構内で知美を見かけたのが最初。

妻:でもちゃんと話したのは大学3年のときです。

――夫はニュージーランド生まれ。日本人の友人が多く、日本への憧れもあり、15歳で留学生として来日。東海大学に進学し、在学中の08年に日本代表にも選ばれていた。

夫:3年のとき同じ授業になって、教授にレポートを提出しろと言われたけど、内容がわからなかった。たまたま前に座ってた知美に「何についてのレポートですか」って聞いたら、「日本語、しゃべれるんだ!」って言われて。

妻:それがきっかけで話すようになったんだよね。

夫:なんでそれまで2年間アタックしなかったか? しないしない。こんな風貌の僕と、このすらっとした彼女ですから。

妻:ええ? そんなことはないでしょ?(笑)。私は話しやすい人だなと思いました。私の部活での愚痴をひたすら黙って聞いてくれたり。

夫:僕も一緒にお酒を飲みに行けて、楽しかった。

――身長170センチの妻は高校時代はバレー選手。大学ではライフセービング部に所属し、スポーツマネジメントを学んでいた。

妻:大学生って、だいたい自分をかっこよく見せたいものですよね。でもマイケルにはまったくそういうところがなかった。私自身が見えっ張りでカッコつけるところがあったので「こんな素直な人がいるんだ!」って衝撃で、それも付き合うきっかけでした。

夫:それに当時はキャピキャピ系のギャルがはやっていて、僕はそういうのが苦手だった。知美は普通だったからよかった。物を欲しいとかも言わないし。

妻:いまは大学時代よりお金を使えるようになったけど、物欲はないよね。

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