女優の芳根京子さん (c)朝日新聞社
女優の芳根京子さん (c)朝日新聞社

 2017年が始まった。本誌は今年1年間を明るく元気にしてくれそうな顔ぶれ100人を独自に選んだ。今回は女優編をお送りする。

 若手女優の飛躍を占ううえで欠かせぬ存在が、NHKの連続テレビ小説。近年は高視聴率が続き、より注目が集まっている。

 放送中の「べっぴんさん」のヒロイン、芳根京子も若手注目株の一人。安定した演技が高評価で、「絵に描いたような朝ドラヒロイン」と評される。

 コラムニストの今井舞さんは「朝ドラの視聴者層は年配女性が多い。芳根さんはうまく“理想の嫁”ポジションを築いた。安心して見守れます」と言う。テレビドラマを研究する早稲田大の岡室美奈子教授も「癖がなく、素直な感じが朝ドラ向き。おっとりしているが芯は強い役柄も合っています」と太鼓判を押す。

 一方で、「やや個性に欠ける」と厳しい声もある。ドラマ評論家の成馬零一さんは「ヒロインなのに、自己主張が少なく寡黙な役。芳根さんが若干損している印象もあります。ですが、丁寧な演技で主役も脇役もこなせる万能さを感じる。今年の活躍に期待したい」という。

 4月からの「ひよっこ」のヒロインは、有村架純。「あまちゃん」で注目され、昨年は民放連続ドラマ初主演を飾った。高度経済成長期に、田舎から都会に出て懸命に生きるヒロインを演じる。岡室教授は有村を「どんな演技でも重くならない稀有な存在」と評する。

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