ミッツ・マングローブ「SMAPと大谷翔平が思い出させてくれたこと」 (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)
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ミッツ・マングローブ「SMAPと大谷翔平が思い出させてくれたこと」

連載「アイドルを性せ!」

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ミッツ氏「あらゆるデータとイマジネーションを駆使して、野球中継をエロに変換していた」と告白 (※写真はイメージ)

ミッツ氏「あらゆるデータとイマジネーションを駆使して、野球中継をエロに変換していた」と告白 (※写真はイメージ)

 ドラァグクイーンとしてデビューし、テレビなどで活躍中のミッツ・マングローブさんの本誌連載「アイドルを性(さが)せ」。今回は、「SMAP」と「大谷翔平」を取り上げる。

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 SMAP解散が近づき、ファンたちの声や悲鳴も日に日に大きくなっています。もちろん私も「今からでもどうにかならないものか」と思わないわけではありません。一方で、終わり行く様を、寂しさや歯痒さとともに身の内に刻み込むというのもまた、味わい深いものです。今は何を聴いても、SMAPの楽曲はせつなく聴こえてしまう。しかし、せつなく聴こえることで、楽曲の新たな魅力に出会えたりもする。また、10年後、20年後に振り返った時のことを想像したりすると、それはそれでその瞬間が待ち遠しかったりもします。幸せだった記憶よりも、長く鮮明に残るのが『青春の後ろ姿』(by ユーミン)というやつです。

 なぜ私はこのような、ともすれば薄情にも見える、冷静な感情処理ができるのか。それは、好きなアイドルに対する熱量を、誰かと共有してこなかったからです。特に男性のアイドルへの愛好心を詳(つまび)らかにして、みんなで「キャーキャー」言うなど不可能でした。一般的な「アイドル歌手に夢中になる子供」や「スポーツ選手に憧れる男子」とは違う、『男に対するエロ目線』が、私には存在していたからです。ただ、そうした孤独な愛情の育み方をしてきたお陰で、強い執着心と多角的な鑑賞法を確立できました。人は、「好き」の熱量を放出する術や環境がないと、ひたすら自分の中で刻み込み、熟成させ、循環させられるようになります。ファン仲間といっしょに一喜一憂するのも、それはそれで羨ましいなと思いますが、やはりひとりで粛々と向き合う方が、しっくりくる体になってしまったのです。


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