
贈り物として、自分自身を“大人”として演出するものとして、知っておきたい“粋”な一品。今回は、「香蘭社 有田焼万華鏡 円柱型テレイドタイプ大 手毬」を紹介する。
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焼き具合で寸法が変わってしまう磁器と、精密につくられた万華鏡の金具やガラスの部品。その相反する素材を世界で初めて融合させたのが、「有田焼万華鏡」。
なかでもテレイドスコープ(遠華鏡)は、通常の万華鏡のようにガラス片などをキラキラ映すのではなく、先端に組み込んだ球レンズを通して見る周囲の景色を幾何学模様にして映し出す。いつもの見慣れた光景さえも幻想的な世界に変えるのだ。
今年は有田焼が創業して400年。筒を外から眺めてもよし、中を覗いてもよしの逸品で、「美」を堪能したい。
※週刊朝日 2016年11月25日号