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藤巻健史が「デフレから脱却しようして“ドカ貧”になるリスク」を指摘

連載「虎穴に入らずんばフジマキに聞け」

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9月26日に始まった臨時国会。参院本会議で28日、代表質問に立つ民進党の蓮舫代表と、安倍晋三首相(後方手前) (c)朝日新聞社

9月26日に始まった臨時国会。参院本会議で28日、代表質問に立つ民進党の蓮舫代表と、安倍晋三首相(後方手前) (c)朝日新聞社

 日銀が推し進める「質的量的緩和」政策が長期化している。“伝説のディーラー”と呼ばれた藤巻健史氏は、デフレという名の「ジリ貧」から脱却しようとするこの政策に苦言を呈する。

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 臨時国会が9月26日に始まった。参議院本会議での下請け対策に関する質問で、世耕弘成経済産業大臣の答弁に思わず噴き出した。「子会社に対するオヤジ業者の」と答えたのだ。

 「それって親業者か親会社の間違いでしょ。がんばれ、オヤジ!」と思わずやじを飛ばしたくなった。ふと、家内アヤコの「やじは品がない」との言葉を思い出し、我慢した。しか~し、大臣は「オヤジ業者」ではなく「親事業者」と言ったと後で知った。良かった~、変なやじ飛ばさなくて。アヤコに助けられた。

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 阿川弘之氏の『米内光政』(新潮社)によると、第2次世界大戦開戦時、「進むも亡国、退くも亡国なら、死中に活を求めるべきだ」と主張し始めた陸海軍の作戦部に対し、昭和天皇は「それではヤケッパチということか」とたしなめられたそうだ。第37代内閣総理大臣を務めた米内光政も参内した時、「俗な表現を用いて恐れ入りますが、いわゆるジリ貧を避けようとしてドカ貧にならぬようご注意願いたいと存じます」と言上したという。

 米内はさらに「インフレーションの惨害は自分がこの前の欧州大戦後にドイツにいて、まざまざと見てよく知っている。悪性インフレだけはどんなことがあっても避けなければならない」とも述べたそうだ。

 時間がなく中途半端に終わって残念だったが、私は10月6日の参議院予算委員会の質疑に立った。米内光政の「ジリ貧を避けようとしてドカ貧」の言葉を借用し、異次元の質的量的緩和の継続は「デフレ(=ジリ貧)から脱却しようとしてハイパーインフレ(ドカ貧)になるリスクはないのか」について質問した。

 金融史が専門のファーガソン・ハーバード大学教授は「1950~80年は中銀の肥大化がインフレと深く関わっていた。1900年以降、主な中銀の資産規模はGDP(国内総生産)のほぼ10~20%だった」と警告している。


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