今年1年でキスがうまくなった?(※イメージ)
今年1年でキスがうまくなった?(※イメージ)

 俳優・古川雄輝さんがミスター慶応に選ばれたのは、大学3年生のとき。慶応のニューヨーク学院を経て大学は理工学部に進み、大学院に進学するか就活するかで迷っていたころ。ミスキャンパスからアナウンサーになる女子学生が多いように、ミスターという肩書も就活に役立つかもしれない。そんなシンプルな動機でコンテストに参加した。

 その翌年、ホリプロが各大学のミスターを集めて俳優を選ぶオーディションがあった。

「自分が俳優になれるとは、露ほども考えていませんでした。ただ、2カ月にわたるオーディションで、演じることへの興味がどんどん湧いていって、初めて、“この仕事で飯を食っていけたら面白いな”と思えた。結局、僕はグランプリは逃し、審査員特別賞だったんですが、ここで俳優になることを諦めて就職したら、仕事で上司に怒られたりしたとき、『あのとき俳優をやっておけばよかった』って絶対後悔する、って思ったんです。失敗してもいいから、とにかく一回やってみよう、と。学生時代の僕は、待っていれば何かに巡り合えるだろうと思って、何も自分から探す準備をしていなかったんです。でも、自分から動き出さないと、好きだと思えるものには巡り合わないってことに気づきました」

 これまで出演した映画は、1本以外はすべてオーディションを経て、自ら掴んだ役だ。望んで進んだ俳優の道だが、6年の経験を経た今も「楽しさ2割、苦しさ8割」だという。

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