藤巻健史「量的緩和よりマイナス金利のほうが効果ある」 (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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藤巻健史「量的緩和よりマイナス金利のほうが効果ある」

連載「虎穴に入らずんばフジマキに聞け」

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衆院予算委で民主・前原誠司氏の質問に答える黒田東彦日銀総裁 (c)朝日新聞社

衆院予算委で民主・前原誠司氏の質問に答える黒田東彦日銀総裁 (c)朝日新聞社

 伝説のディーラー”と呼ばれた藤巻健史氏は、日銀のマイナス金利導入は景気回復とインフレ率2%達成の時期を早めるという。

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 私が高校のころ、某週刊誌に「遊びながら東大に入れる高校」としてわが東京教育大学附属高校(現筑波大学附属高校)が取り上げられた。それを信じた私は遊びすぎて東大に入れなかった。わが校には「遊んでいる」グループと「東大に入った」グループがいるのは事実だ。しかし残念ながら両者は重なってはいない。別のグループだ。私は前者にのみ入っている。

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「マイナス金利政策」は、金融機関が日銀の当座預金を置けば金利を払わなければならないから当座預金残高を最小限に保とうとする。一方、「量的緩和」は目的自体が「当座預金残高を極大化させよう」というものだ。その意味で両者は百八十度対極にある政策だと述べた。だからこそ、日銀はプラス0.1%を払う預金と、0%の金利の預金と、マイナス0.1%を課す預金と三重構造の複雑な仕組みを導入し、なんとか両者が共存できるように苦労した。

 マイナス金利政策は、「伝統的金融政策」であり、量的緩和は「非伝統的金融政策」だとも述べた。伝統的金融政策は、「中央銀行が思ったとおりに景気やインフレ率を誘導できる」と、理論的にも実践的にも確認されている。マイナス金利政策の実施後、インフレが加速したら金利を引き上げればよい。マイナス3%をマイナス1%にし、さらにはプラスの金利にすればよいのだ。「ブレーキがついている」ということだ。

 一方、量的緩和には、ブレーキがない。歴史的に見て、お金をばらまいた国はすべて、後にハイパーインフレで苦しんでいる。だからこそドイツや米国共和党や白川方明前日銀総裁は反対した。日本の先人たちも財政法第5条で国債の引き受けを禁止した。


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