“サプライズ出馬”はあるのか?(※イメージ)
“サプライズ出馬”はあるのか?(※イメージ)

 年明けのおとそ気分もつかの間。永田町では今夏の国政選挙に向け、水面下の激しい駆け引きが続く。その結果いかんでは、ついに「憲法改正政権」が誕生し、戦後日本は重大な転換点を迎えることになるのである。本誌は参院選の大予測を実施。その衝撃の結果とは――。

 野党共闘がいち早く成立したのが本。無所属の阿部広美氏を、民主、維新、共産、社民の4党が推薦する合意が成立。政治ジャーナリストの角谷浩一氏は、互角ながらも阿部氏がやや有利と予測した。

 こうした展開が、今後他の地域にも広がっていくのだろうか。政治評論家の浅川博忠氏は東北地方が注目だと語る。

「『小沢王国』の岩手や、原発事故の影響で政府への不満が蓄積する福島、革新系の強い山形などで野党共闘がうまくいけば、接戦になるでしょう。ただ、自民は福島の岩城光英氏を法相に、山形の遠藤利明氏を五輪相に起用して知名度を高めたのが効いている。沖縄の島尻安伊子氏を沖縄・北方相に起用したのも同じ理由です。こうした“小技”は、選挙を意識して周到に計算されたものでしょう」

 元TBSキャスターの杉尾秀哉氏が民主から“サプライズ出馬”する長野も、激戦が予想される。角谷氏がこう語る。

「長野では県議会で民主と共産の議席が伯仲するなど、元々革新系の力が強い。共産が杉尾氏の応援に回れば、野党系が有利になるとみています。中央では民主と維新が接近して見えますが、地方の現場レベルでは、組織の足腰が強い共産と組むほうが、民主にとって現実的と考えている人が多い」

 1月7日には、維新が参院で日本を元気にする会と統一会派の結成を突如として発表。「二股」をかけられた形の民主党からは、反発の声があがっている。

「よく民主党内の『共産アレルギー』が強いと言われますが、選挙のために自分たちを裏切って離党した維新の党の議員への『アレルギー』だって相当ある。組織の弱い地方では維新がはじかれ、民主・共産の連携がカギを握ることになる可能性が高い。新潟、石川や合区の徳島・高知などでも、民・共の共闘が期待できます」(角谷氏)

 定数1増で6議席が改選となる東京では、自民、公明、民主、共産、元気など各党が議席を分け合う見込み。民主が現有の2議席を死守できるかがポイントとなるが、浅川氏は厳しい見方を示す。

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