手紙コンクール 最年少受賞の8歳女子が気にかけるのは… (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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手紙コンクール 最年少受賞の8歳女子が気にかけるのは…

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週刊朝日
「一言の願い」をテーマに…(※イメージ)

「一言の願い」をテーマに…(※イメージ)

 言葉を選び抜いて、大切な人への思いを、はがきにつづる──。スマートフォンなどが普及した今、はがきを書く習慣をあらためて見直そうと今年始まった「はがきの名文コンクール」の受賞者が決まり、10月13日、発表された。

 作家の堺屋太一氏らが中心となる実行委員会の主催。日本郵便や奈良県御所市が協力して実施した。願いを一言だけかなえてくれるという、御所市の“一言主神社”にちなみ、一言の願いがテーマとなった。

 約2カ月間で、5歳から100歳以上の幅広い層から、3万9千通の応募があった。選考委員は、堺屋氏、作家の吉本ばなな氏、教育学者で明治大教授の齋藤孝氏という豪華さ。大賞1人、佳作10人など計31人が選ばれた。

 死別した家族に再び会いたい、闘病中の自分から愛する家族に伝えたいという一文が少なくない。10代や20代などからの投稿では、友達と仲良くなりたいなど、身近な願いを書いたはがきが多かったという。

 大賞は、埼玉県在住で、今年90歳を迎えた山口峯三さん。本誌の愛読者で、趣味で時代小説を書くほど、モノを書くことが好きな山口さんの作品は、

≪前略。どうだい、ソッチ。もう馴れたかい。コッチは万事に不馴れで、閉口しているよ。そうか、出窓の手すりにきていた鳩も、君から豆が貰えず閉口しているのか、おれが顔を出すと、ぷいと顔を背けて行っちまうんだ。おれだって、君に劣らず優しいのになあ。まあ、いいか。鳩は鳩、おれはおれ。君のつくる味噌汁が飲みてえよ。こん畜生め、後略だ。≫

 3年前に亡くなった妻に宛てて、現在の自分の暮らしぶりをつづったという。

「たまたま出窓の手すりに鳩が来たもんだから、鳩が妻を思い出させてくれたんだよ。他の女性を知らないんだけど、妻の味噌汁がおいしくてね(笑)。妻も喜んでくれていると思うよ」

 山口さんは顔をほころばせながら、妻との思い出を語った。おしゃれなスーツに身を包み、ハツラツと話す姿は、御年90に見えない若々しさだ。


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