1バレル30ドル時代到来 原油安で日本経済はどうなる? (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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1バレル30ドル時代到来 原油安で日本経済はどうなる?

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原油暴落は世界的な恐慌の前触れ? (c)朝日新聞社 

原油暴落は世界的な恐慌の前触れ? (c)朝日新聞社 

 今、原油安が世界中の金融関係者を震え上がらせている。国際的な原油取引の指標となるニューヨーク・WTI先物価格は、一時1バレル=37ドル台まで下落し、約6年半ぶりの安値をつけた。昨年6月後半、1=107ドルまで上昇していたので、原油暴落は世界的な恐慌の前触れではないかという説まで飛び交っているのだ。

 例えば、7月にIMF(国際通貨基金)は、15年の世界経済の成長率予想を3.3%とし、4月時点から0.2ポイント引き下げた。ちなみに、日本については15年成長率を0.8%と、0.2ポイント下方修正。16年は1.2%で据え置いた。

 原油価格の下落をどう見るべきなのか。経済評論家の斎藤満氏は「原油安で景気が悪化しているのではなく、景気が弱かったので需要が減り、原油価格が下落してきた」と指摘したうえで、次のように語る。

「中国はリーマンショック後に4兆元もの景気対策を行ったが、工場や生産設備、不動産などが過剰となり、過剰供給状態を抱えたまま今日に至っている。過剰設備を圧縮する『ストック調整』ができず、生産したものは輸出でもさばけず、景気の悪化につながっている。世界中にデフレマインドを広げてしまった」

 みずほ総合研究所のチーフエコノミスト・高田創氏も新興国の景気悪化を原油安の理由に挙げる。

「2000年代半ばからこの10年間、欧米先進国が景気低迷していた一方、新興国、とくに中国ががんばった。そのおかげで世界大恐慌までにはならずに済んだ。その中で資源ブームがあり、原油が高騰した。そして、少しずつ日米欧は立ち直り始めたものの、新興国は過剰な債務を整理する『バランスシート調整』に入り、石油をがぶ飲みしていた中国も以前ほど石油を必要としなくなってきた。景気の先行きを予測するという意味で、原油価格は“炭鉱のカナリア”みたいなもの」


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