動物写真家の岩合光昭さんの世界のを訪ねる旅をお送りする。今回は、台湾・台北の猫。

*  *  *

 台北の中心部からほど近く、住民の台所として賑わう中崙(ちゅうろん)市場。卵屋で暮らす三毛猫は、昼寝中に起こされ、寝ぼけまなこだ。

 ぎっしり卵がつまったお気に入りのケースに隙間が出来ると、鎮座していた棚から、すかさず、いつもの場所へ。静かに動き、眠るため、決して卵を割ることはないという。まるで、保護色のような毛色もあいまって、買い物客に気づかれないこともあるとか。

 卵が好きで好きでたま卵(らん)、看板娘です。

【関連リンク】
デジタル岩合 http://www.digitaliwago.com/

週刊朝日 2015年7月10日号

著者プロフィールを見る
岩合光昭

岩合光昭

岩合光昭(いわごう・みつあき)/1950年生まれ。動物写真家。1980年雑誌「アサヒグラフ」での連載「海からの手紙」で第5回木村伊兵衛写真賞を受賞。1982~84年アフリカ・タンザニアのセレンゲティ国立公園に滞在。このとき撮影した写真集『おきて』が全世界でベストセラーに。1986年ライオンの親子の写真が、米「ナショナルジオグラフィック」誌の表紙に。94年、スノーモンキーの写真で、日本人として唯一、2度目の表紙を飾る。2012年NHK BSプレミアムで「岩合光昭の世界ネコ歩き」のオンエア開始。著書に『日本のねこみち』『世界のねこみち』『岩合光昭写真集 猫にまた旅』『ふるさとのねこ』『ネコを撮る』『ネコへの恋文』など多数。初監督作品となる映画「ねことじいちゃん」のBlu-rayとDVDが発売中。

岩合光昭の記事一覧はこちら