玄関に置けば、靴の脱ぎ履きが楽 デンマークの伝統的なスツール座面のお尻にフィットする絶妙なカーブは職人の手仕事仕上げ。姿勢を正しく保つので、見た目以上に座り心地が快適。素材はデンマークで育った樹齢100年ほどのブナ材の無垢。写真は高さ42cmのNo.42。高さは29cmから69cmまでの5種類あり、子ども用スツールやキッチンスツールなど、用途によって選びたい(撮影/外山亮一・スタジオ・テンフォー)
玄関に置けば、靴の脱ぎ履きが楽 デンマークの伝統的なスツール
座面のお尻にフィットする絶妙なカーブは職人の手仕事仕上げ。姿勢を正しく保つので、見た目以上に座り心地が快適。素材はデンマークで育った樹齢100年ほどのブナ材の無垢。写真は高さ42cmのNo.42。高さは29cmから69cmまでの5種類あり、子ども用スツールやキッチンスツールなど、用途によって選びたい(撮影/外山亮一・スタジオ・テンフォー)
用途に合わせて高さが選べる(撮影/外山亮一・スタジオ・テンフォー)
用途に合わせて高さが選べる(撮影/外山亮一・スタジオ・テンフォー)
正面の貫は足置きになる(撮影/外山亮一・スタジオ・テンフォー)
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正面の貫は足置きになる(撮影/外山亮一・スタジオ・テンフォー)

 週刊朝日で好評連載中の「美意識ある生活」。生活品評論家の東海左由留(とうかい・さゆる)さんが厳選したひと品を紹介している。東海さんは日本とヨーロッパで「生活をより豊かに」をテーマに様々なアイテムやサービス、ライフスタイルを取材。自腹で購入し、時間をかけて使用感を検証している。

【美意識ある生活 他の逸品はこちら】

 最終回は、ワーナーのシューメーカーチェアを紹介する。

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■「これからの自分」を助けるモノ選び

 私がモノ選びで重要視しているのは、「これからの自分」をいかに助けてくれるかどうか。残念ながら年齢とともに不便や不都合は増えていく一方。だから、このシューメーカーチェアを玄関に置いている。横に渡っている正面の貫(ぬき)が足置きになり、体をかがめるときの助けになって、靴の脱ぎ履きがとても楽になった。この椅子、もともとデンマークで牛の乳搾り用に近世から使われていたスツールが原型。それを靴職人が長く座っても疲れないように座面をお尻の形にあわせて削って今の形になった。だから、しっかりと安定したつくりなのに動かしやすく、汚れが目立ってきたらサンドペーパーで軽くこするだけできれいになり、長く使い続けられる。

 先人たちが普段の生活で使い続けてきたモノには、「本当に必要な機能」のエッセンスが形になって表れている。それを、いかに感じ取れるか。そこに「美意識ある生活」を自分の手でつくりあげるヒントがある。

<今日の逸品>
Werner Shoemaker chair No.42 無塗装 3万円
(税別)
問い合わせ先:ロイヤルファニチャーコレクション

■本商品は朝日新聞社の通信販売「朝日新聞SHOP」でもご注文いただけます。
フリーダイヤル 0120-013-193(年末年始をのぞく毎日9:00~19:00)
※ワーナーのシューメーカーチェアを注文する

週刊朝日 2015年5月1日号