大塚久美子氏 (c)朝日新聞社 @@写禁
大塚久美子氏 (c)朝日新聞社 @@写禁

 大塚家具創業者の大塚勝久会長(71)が本誌に手記を寄せた。独占手記の後編である。昨年7月に実の娘である久美子氏を解任。「今度は外から攻撃する」という言葉が久美子氏の口から出たが、そのときはそれが何を意味するのか勝久氏はわからなかったという。

【独占手記】前編はこちら

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 久美子は社長になってからの5年間で、大塚家具の10%、189万株を持つ大株主である資産管理会社「ききょう企画」を使って、会社の支配権を得るための“画策”も進めていました。

 ききょう企画は、もともとは長男が株式の半分を持っていました。久美子はそれを兄弟姉妹に分配してほしいと懇願し、長男は二つ返事で応じたのですが、その後、妻と長男を14年1月、役員から排除し、実質支配できるようにしました。

 それに、私がききょう企画に譲渡した130万株のための借入金返済のために私が引き受けた同企画の社債15億円も償還期限がきても返してくれない。その上、差し押さえを免れるために13年10月に久美子はききょう企画が持つ189万株(約20億円分)の大塚家具株式を自身に譲渡担保する契約を締結し、取引の実態を伴わない偽装をしてしまいました。(※注)

 さらに、久美子は昨年12月16日、私の経営方針に理解を示し、大塚家具の事業にも精通していた社外取締役A氏に対し、善管注意義務(業務を委任された人に期待される注意義務)違反などを理由に株主代表訴訟を提起するよう、ききょう企画を使って請求してきたのです。

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