前回の衆院選、東京の小選挙区での当選が2人だけと大敗した民主党。失地回復の秘密兵器として検討されているのが、蓮舫参院議員(46)のくら替え出馬だ。

 今国会ではうちわ問題で松島みどり前法相を舌鋒鋭く追及し辞任に追い込み、“民主党のエース”となった蓮舫氏の有力候補地とされるのは、東京6区だ。小宮山洋子元厚労相が落選して引退し、現在、民主党候補者の空白区になっている。民主党職員が語る。

「蓮舫氏は以前、『参院だと選挙区が広くていつも都民の目を気にしないといけないし、選挙も大変。その点、小選挙区なら負担が少ないはず』とぼやいていたことがあった。衆院にくら替えするいいチャンスなので、本人は必死で今、出馬できるか算段している」

 蓮舫氏といえば、民主党政権時代の事業仕分けで一躍有名になった。一方の現職、自民党・越智隆雄氏は、父は越智通雄元経済企画庁長官、祖父は福田赳夫元首相という“サラブレッド”だ。蓮舫氏の勝算について、地元区議はこう分析する。

「世田谷区の大半を占める東京6区は浮動層が多いため、蓮舫氏ほど知名度があれば票が流れるのではないか。あとは、急な解散で資金とスタッフなどの準備が間に合うかどうかです」

 期待の声はあるが、本人は11月12日のツイッターで、

「総選挙にかかる費用は600億。大義なき総選挙に見合う費用だろうか」

 と呟き、解散に疑問を呈している。

 出馬を事務所に尋ねると、「党本部に聞いてください」と回答。党本部は「担当者不在」とのこと。

「待望論がある以上、本人次第。岡田克也代表代行との会談で、最終判断を下す予定です」(民主党幹部)

 蓮舫サン、2位じゃダメなんです。

週刊朝日 2014年11月28日号より抜粋