室井佑月 ヤジ飛ばされた塩村議員に「なぜいい返さない」
連載「しがみつく女」
セクハラ野次に失言と、続く政治家たち。作家の室井佑月氏は「許されていいのか?」と怒りを露わにする。
* * *
6月18日に開かれた東京都議会の本会議で、晩産化について質問したみんなの党の塩村議員に、
「お前が早く結婚すればいいじゃないか」
「産めないのか」
そんな酷いヤジが飛んだらしい。議場は笑いに包まれ、舛添知事もニヤリとしていたって。この人、信用ならないね。だって、働く女の地位の向上などをうったえていなかった?
表向きと内心は違うってところか。ほかの議員のオッサンもだよ。誰一人として、
「今の発言はセクハラだ」
そういってヤジを制止しなかった。笑ってたんでしょ、みんな。ってことは、その場ではそれが悪いことってわからなかったのか。
それとも、巷にはびこるいじめの構造と一緒で、ただまわりの空気に同調していたのか。どっちにしても、みなさん、議員という仕事は向いていないと思う。こういう人たちを税金で食わせているのかと思うと腹が立つ。
ヤジを飛ばされた塩村議員は議席に戻って、ハンカチで涙をぬぐっていたみたいだ。
あなたもさ、なぜいい返さない。巷ではもっと酷いセクハラが問題になっているんだよ。女性の代弁者として議員になったのなら、そんなに弱くてどうする。いい返してやればよかったんだ。
「おなじことを、小池百合子先生にいってみてください。首相の奥様にも、子どもを産めっていってください」って。

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