


「暑くない?」
「おなか壊さないようにね」
道行く人々が次々に足を止め、声をかける。目線の先には4頭の雌ヤギ。除草のプロとして富山県の牧場からやってきた。
彼女たちの「仕事場」は、都市再生機構(UR)が管理する町田山崎団地(東京都)。
「ヤギによる除草は機械除草で排出される二酸化炭素の抑制だけでなく騒音問題も解消する」と、URの団地マネージャー、関口健勇さん。
愛くるしい動物ならではの課題もある。
「大雨になると、心配した住民から声が寄せられることもある」(関口さん)
愛しすぎては、だ「メー」なのだ。
一頭が一日に食べる草の量は約4.5キロ。5月下旬から11月下旬の約半年間で、約5千平方メートルの緑地の草をほぼ完食(除草)する予定だ。
※週刊朝日 2014年7月4日号