巨匠ジミー・ペイジ「レッド・ツェッペリンの音楽はオーケストラなんだ」 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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巨匠ジミー・ペイジ「レッド・ツェッペリンの音楽はオーケストラなんだ」

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週刊朝日

ロックの神々

朝日新聞出版

978-4022770240

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 全世界で計3億枚以上のアルバムセールスを記録し、“伝説”と化した「レッド・ツェッペリン」。そのギタリストであるジミー・ペイジにインタビューした。

――レッド・ツェッペリン(以下はLZ)は若いファンも多いです。ギターがカッコいいだけでなく、バンドとしてのサウンドの迫力が今も色褪せてないからです。どうやってプロデュースしたのですか。

ジミー:バンド音楽の80~90%はギターが引っ張るんだ。ただ、LZの曲作りはまず全体を考え、それぞれのパートの役割を頭の中に描き、それからギターをどうするかを決めていたんだ。それができたのも、素晴らしいドラマーやベーシスト、ボーカリストがいたからだよ。彼らと一緒に演奏すると、自分自身にチャレンジ精神がどんどん生まれてきたんだ。新しいフレーズも次々に出てきた。バンドのメンバーが、高いレベルの力量で一致していたからね。それがパワフルな曲につながったのさ。

――それを20代半ばで作りあげたことが驚きです。

ジミー:まさにヤング・ボーイだったよ(笑)。

――あなたと共に世界3大ギタリストとされるジェフ・ベックとはヤング・ボーイ時代からお友達とか。

ジミー:12~13歳の時からの親友さ。最近は会ってなかったけど、東京で4月、彼のコンサートを見に行ったよ。会えてうれしかったね。ジェフはいつもすごいんだ。ジェフの音は、聞いたらすぐ彼のものとわかる。ゆるぎないものなんだ。

――あなたの作った曲はどれも壮大なスケール感で、ベルリン・フィルの指揮者、カラヤンも絶賛したという逸話もあります。クラシックを意識していたのですか。

ジミー:本当に? ワンダフル。僕らの音楽はオーケストラのようだよね。「ランブル・オン」のような曲を聴けばわかると思うけど、アコースティックだけど曲の構成はクラシックっぽい。ストリングスが入っていたりしてね。スタジオミュージシャンになる前から好きでクラシックを聴いていた。僕は(ギターを弾くのに)ヴァイオリンの弓を使ったこともあるんだ。

――何歳くらいのころから聴いていたんですか?

ジミー:19歳くらいかな。いろいろなクラシックを聴いていたよ。どんどん、次の質問を。カラヤンの話が聞けてうれしいよ(笑)。

――「LZの曲は光と影の色彩感が豊かで禅の精神に通じる」というファンもいます。

ジミー:そうだね。催眠術にかかったようなトランス状態になるような要素もある。僕らの音楽にはいろいろな要素があるんだ。狙ってそういうものができたわけではなく、たまたまいろんなものが重なって、そのようになったんだ。

――名曲を次々と世に出した秘訣は?

ジミー:当時はシングルを出すのがふつうだったけど、僕らは出さなかった。アルバムを重視した曲作りをしたんだ。ファースト・アルバムでは「グッド・タイムズ・バッド・タイムズ」、セカンドでは「胸いっぱいの愛を」がシングルっぽい曲だったけど。でも3枚目には「胸いっぱいの愛を」みたいな曲は1曲もない。だって、僕らは前進し続けていたからね。前後左右、自由自在、全方向に伸びていった。

――LZがロック界に残した最大の功績は何だと?

ジミー:僕は独学で音楽を学んだんだ。昔の親は、子供にいろんなことを伝えていたよ。父親が絵を描くことを教えたり、母親が歌うことを教えたりしていた。フォークもポピュラーミュージックもそうだった。僕もそうだった。自分でも独学で昔のレコードを聴いて覚えていったんだ。よく耳にしたのは、僕らの子供ぐらいの人々もLZのファンなんだってこと。みんなギターやドラム、ベースをLZを聴きながら勉強しているんだ。自分が小さいころ、独学で勉強して音楽を学んでいったようにね。LZはバラエティーに富んだ、音楽の要素がつまっている、教科書のようなバンドだ。それをロックというか、LZという音楽なんだけど、功績というのは、次の世代に音楽を伝えてきたことではないかと思うね。

週刊朝日  2014年5月30日号より抜粋


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